損なペンギン

僕はペンギンです。


Dr.モンクに造られたペンギンです。


昨日はあかりさんのお姉さんの家に行きました。


昨日は大変でした。


あかりさんのお姉さんは"結婚"していて、"赤ちゃん"がいます。


"赤ちゃん"は男の子でとってもかわいかったです。


"赤ちゃん"は親がいないと生きていけないのだとあかりさんが教えてくれました。"赤ちゃん"はとっても大変なんだなぁと思いました。


しばらくしてあかりさんはお姉さんと"ガールズトーク"を本格的に開始したため、"赤ちゃん"の子守りを僕に任せてくれました。


"赤ちゃん"は親がいないと生きていけません。これは責任重大です。あかりさんとお姉さんの"ガールズトーク"が終わるまで僕が親代わりにならなくてはならないのです。つまり、僕がいなければ"赤ちゃん"は死んでしまいます。


僕のカラダに緊張が走りました。


僕は"赤ちゃん"から絶対に離れないように細心の注意を払いました。


"赤ちゃん"はペタッと床に座って手を伸ばして僕の顔をこれまたペタペタ触ります。


「だー」

「ジョージョ」

「だー」

「ジョージョ」

「ダー!」

「ジョ」


なぜかわかりませんが、"赤ちゃん"が怒っています。


「ジョージョおわったよ〜。ふふ、二人で何話してたの?」


重要な任務を任された僕は"赤ちゃん"を怒らせてしまったなんて言えません。


僕はペンギンです。


なぜか僕はよく怒られている気がします。

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