第35話‐2

蓬田さんが帰った後、北条さんがSNSをチェックすると、夏のイベント開場だった場所に、モンスターが現れたのを知り、慌てて俺達に教えた。


「行こう!ガイバーン!」


「了解!だが勇太よ!今度は場所が遠いぞ!」


「バイクじゃ時間が掛かるね!其じゃ」


俺が言い切る前に北条さんが


「昼間は驚いたけれどロボに成って、あの宇宙の騎士の御付きのロボの様に空渡君を内蔵して飛んで行くのね!」


と喜んで言った。

其を聞いたブレスレットのガイバーンが


「流石だ!亜里査よ!だがペ〇スの様にしないぞ!」


と応えた。

また訳の解らない事を話し始めたぞ!この人達は!


「我が乗せて行くのだ!」


とエリちゃんがまた誇らしげ言うと


「鳥が生意気だに!あたちが乗せてくだに!」


とニーニャ


「まあまあ!またデュエルごっこが始まっちゃうから!」


となだめる紗理奈


「乗せて貰わなくても、あたしは飛んで行けるからねぇ。」


とガラナが言った。

まあダークエルフだからね。


「確かに飛んで行けば良いけど、ガイバーンを飛行形態にして乗って行った方が早いよ。」


と俺が言うと


「え!?空渡君が飛行機に変身したり、ドリルタンクに変身したり、小型潜水艇に変身したりして行かないの?」


と北条さんが無茶ぶり言った!


「出来るかい!」


と俺は突っ込んだ!


「うむ!其は出来ないが代わりにロボット犬なら出来るぞ!亜里査よ!」


とブレスレットのガイバーンが言うと


「流石だわガイバーンさん!あの新造人間の御付きのロボット犬ね!」


と北条さんが感心していた。

また訳の解らない事で盛り上がって居るぞ!この人達は!


と言うか出来るんかい!


「ちょっとちょっと!バカ言ってないで早く行かないと被害が出ちゃうよ!」


と紗理奈が慌てて皆を促した!

流石はこの中で一番の常識人だ!


かな?


「兎に角行こう!ガイバーン!」


「了解!マテリアルチェンジ!ストライクフライヤー!」


とブレスレットのガイバーンが叫ぶと、北条さんの家の上空に光と共に無数の粒子が集り、飛行形態のガイバーンを構築、物質化して行った。


「マテリアルチェンジ!バルキリースター!」


と俺は叫ぶと、飛行形態のガイバーンが通信で


「了解!偽装解除!コスチューム変換!」


と応える。すると俺が着ている北条さんのメイド服が、光と共に粒子分解してバルキリースターのコスチュームに再構築、物質化して装着した。


「何度見てもあの宇宙刑事見たいね!」


と北条さんがまた訳の解らない事を口走っているぞ!


「うむ!流石だ亜里査よ!目の付け所が違うぞ!」


と飛行形態のガイバーンが通信で言ってきた。

そしてガイバーンと北条さんがバカを言っていると。


「あ・ん・た・た・ち!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


とまたキレそうなガラナさん!

なんか怖いぞ!

すると北条さんが


「さ、さあ行きましょうかガ、ガイバーンさん・・・」


「う、うむ・・・い、行くぞ、勇太よ・・・」


と俺とガイバーンはそそくさと飛び立った!


なんか締まらないなぁ・・・・


夏のイベント開場だった場所に向かう途中


今まで吉祥寺付近でモンスターが現れたていたのに、今回は夏のイベント開場だった場所だ。何でだろう・・・・


夏のイベント開場だった場所と言えば、1年後の夏休みに北条さんと紗理奈で、コスプレした場所で、獣魔が現れた場所でもある。


何か関係があるのか?でも1年後の事じゃ違うか・・・・


「どうした?勇太よ!考え込んで?」


と飛行形態のガイバーンが、考え込んでいる俺を見て気になった様だ。

俺は考えていた事をガイバーンに話した。


「夏のイベント開場と言えば1年後に、勇太がバニーガールのコスプレを亜里査にさせられていたな!」


「何で今、其処を突くんだよ!大体原因はお前なんだからね!」


「仕方あるまい!勇太よ!あの時は濡れた服の代わりが無かったからな!」


「だからって、可笑しな服ばかり着せやがって!」


「うむ!あのボーカロイドの服や、あの獣の友の服とバニースーツか!中々楽しかったぞ!ガハハハハ!」


「お前はな!」


「あら、あたしも楽しかったわよ!デカブツにしては可愛い服が有ったからねぇ。」


とガラナが言ってきた。

いやいや!何処かセンスがズレた服ばかりだったぞ!


「デカブツでは無いぞ!ガイバーンだ!良い服ばかりではないか!特にウサギの服は!」


「エッロイのよ!デカブツは!」


「何を言うのだ!ウサギ服は男のロマンなのだ!」


「まあまあ。」


ヤレヤレまた始まった。


「と言うか、コスプレの事が有るから余り触れない様にして出て来たのに!絶対北条さんの前で言うなよ!絶対に言うなよ!」


「勿論だ!勇太よ!絶対言わないぞ!ガハハハハ!」


「お前はダ〇ョウ倶楽部か!」


「え!?」


北条さんが通信で言ってきた!


「此は罰として、今度の冬のイベントでバニーガールのコスプレをして貰うしかないわね。」


と続けて言ってきた!

何で通信が繋ぎっぱなしに成ってるんだ!?


は!


「おーまーえーかー!」


「ガハハハハ!」


「過去でもブレない北条さんが、そんな事聞いたらこうなる事解るでしょ!」


って、前にもこのパターンあったぞ!


「その方が面白いではないか!ガハハハハ!」


「この~!ぐぬぬぬぬぬ!」


こー成ったら冬のイベント迄に、この一連の事件を解決してやるぞ!


と気付けば現場に到着していた。辺りは暗く、開場の前にガイバーンを着陸させ、ガイバーンをブレスレットに戻した。

俺は光学迷彩のまま付近を歩き回り、モンスターを探した。


その時!何処からか悲鳴が聞こえて来た!



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