第3話

俺達は紗理奈のアパートに着いた。


「二階の一番奥の部屋が私の部屋。」


「ガイバーンはまた工学迷彩で上空で待機してくれ。」


「了解!勇太、目に白目にエメラルドグリーンのホログラムで偽装するぞ。」


と紗理奈に聞こえない様にガイバーンが通信してきた。


「Ok!」


俺と紗理奈は階段を上って二階の一番奥の部屋に入った。


「どうぞ。」


「お邪魔しま~す。」


俺はサングラスを外した。中は女の子らしい可愛い部屋だ、部屋の時計を見たら夜の0時頃だった。


「奥へ適当に座って。」


俺は壁に寄り掛かって適当に座った。


「勇太、色々聞いて診なさ~い。」


「あ!そうだ!えーと、ここは何処で何年?」


「え!?ガラナは何処から来たの?少し普通じゃないと思ったけど。」


「ごめん、今は詳しくは言えないんだ。」


「そうなの、今は2017年もう0時を過ぎたから6月30日、ここは東京都武蔵野市よ。」


「そんな前なのか。」


「ガラナ、この時代のネットに繋がったぞ。」


「で、何か分かった事は?」


「井の頭公園の獣魔の出来事は未だ、ニュースになっていないな。」


「そうかぁ。」


「ただツイッターとやらに[ダークエルフのコスプレをした女の子を見た。]とのツイートがあったぞ。」


「それ、ガラナの事ね?」


「何で私だと?」


紗理奈は「耳。」と笑顔で俺の耳に指さした。俺は直ぐに耳に手を当て、あの長いエルフの耳だと直ぐ分かった。更に近くの鏡で確かめた。


「あ!」


「それとあなたの中にはもう一人、女の人が居るでしょ?」


「何でそれを知ってるの?」


「だって私昔から霊感が強くてそう言う声聞けるのよね。」


どうやらバレてたみたいだ


「あたしの声聞こえたの~?じゃあ今度こそ押し倒しちゃいなさいよぉ。」


「だから押し倒す所から離れてくれよ。」


「彼はそんな事しないよ。」


と紗理奈は笑って言った。


「て、事は中身は男と分かっちゃってる?」


「うん。」


俺は凄く恥ずかしくなった


「ガハハハハ!こりゃ~娘さんの方が一枚上手だった様だな!それと耳はホログラムで擬装したぞ。」


「でも助けてくれてありがと。最初は頼もしい女の子が来てくれたと思った。けど色々話を聞いていたら悪い人じゃないと思った。本当にありがとう。それと娘さんじゃなくて紗理奈でいいよ。ガイバーンさん。」


「ガハハハハ此は失敬。」


「ごめん、悪気が有ってやった訳じゃないんだ。それでもう一人居るのがこの体の持ち主のガラナ。」


「よろしく~。」


「それで俺は空渡勇太。勇太で良いよ。」


「どうしてこんな事に成っちゃったの?」


「細かい事は言えないけど、異世界で俺がガラナに憑依した感じかな。」


「そうなの。」


「所でこのネトゲ廃人とは何だ?」


全員「え!?」


「スマホで調べてみたら。」


「スマホ?」


「スマホを知らないの?未來人なのに。これでネットで検索するのよ。」


「ごめん、俺達の時代は脳に通信機能やOS、アプリ、各種データを保存しているんだ。更に視界にバックアップ表示されるんだよ。今はガラナの体だから其が出来ないんだけどね。」


「それじゃそれはネットゲームの中毒者の事よ。」


「この時代にはそんな麻薬があるのか?」


「ある意味そう言えるかも。」


「あたしの魔法と勝負よ!」


「いや、勝負する所違うから。」


「では私と勝負だ!」


「望む所よ!勇太!あたしと代わりな!」


「まあまあ。」


俺は二人をなだめた。何故かガイバーンとガラナは仲が悪い。


「とにかくもう遅いから寝よう。」


「そうね、早く寝ましょう。」


「ガイバーンはブレスレットに戻って待機してくれ。」


「了解。」


「じゃあ俺その辺で寝てるから。」


俺は部屋の隅で寝る事にした。にしても落ち着かない。


「勇太夜這いだよ。」


「聞こえてますよ!ガラナさんもバカ言ってないで早く寝なさい。」


「は~い。」


・・・・・・・・


「勇太起きて!学校に行くよ!」


「え!?」


「早く起きないと学校に遅れちゃうよ!」


「え!?学校?」


「何だか騒がしいねぇ、あたしは未だ寝てるよ。」


「そう、一緒に居てくれるって言ったでしょ!」


「え!?学校も一緒に行くの?」


何だか分からないまま紗理奈と外に出た。昨日の夜は暗くて気付かなかったけど、やっぱり町並みが古い。


「勇太は何時の時代の人なの?ガイバーンさんといいあの化け物を消してしまったり。」


「余り詳しく話すと、歴史が変わってしまうかも知れないんでね、遠い未來と言っておくよ。」


俺と紗理奈は歩きながら話した。


「ここが私の学校。」


紗理奈の学校の校門の前に着いた。


女子生徒「あの褐色のカッコいい子誰?」


別の女子生徒「隣に居るの中山さんじゃない?」


「こらー!そこの生徒!」


「俺?」


「制服はどうした!」


この学校の先生らしい人物がこっちに向かって叫んで来た。


「いや私は」と言い掛けた時紗理奈が


「今日から転校して来た留学生のベイフィールさんです。」


俺は目点になった。


「生徒会の女子!予備の制服を着せてあげなさい。」


俺は生徒会室に連れてかれた。何故か生徒会の女子達はノリノリで制服に着替えさせ様とした。


「あ!ちょっと!あああああああああ・・・・・。」


着替えさせられてしまった・・・・・

しばらく放心状態でいるとブレスレットのガイバーンが


「昨夜勇太が寝ている時に、紗理奈に入学手続きの偽造を頼まれてな、戸籍の偽造もしておいたぞ。まあ女子校生活も楽しいかも知れないぞ。ガハハハハ!」


「え!?女子校?」


「そう私の学校女子校なのよね。女の子だから丁度わ。」


「いやいや丁度良くないから。」


また学校かぁ・・・・余計なトラブルに巻き込まなければいいが。









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