LIST
隠す時 前髪を触る癖
気づいたのが君じゃなくて良かった
幾度も二人で見上げた夜空
特別にならないことを一人で願ってた
二人でしたい事 ノートに並べて
一つずつ消していこうって、笑った
8と6 君が書く数が少し多かったのは
時間切れは 僕だけに見えていたから
「大丈夫だよ」
小さな嘘が開けた穴は日に日に大きくなり
やがて姿を変える
抗う僕を飲み込むように それは闇になった
だから、嫌いなんだ
あの日から夜が
だから、線を引きたいんだ
「一緒に 流れ星が見たい」
上から3つだけ、増えない線と
握った手の感触をすぐに忘れる
馬鹿な右手が悔しくて
壊れるまで何度も、何度も壁を殴っていた
「大丈夫だよ」
小さな嘘の罰は
いつもと変わらない夜空で───。
右手の傷が かさぶたに変わり始めた
少し暖かい二月の終わりの日
それは静かに、
「もうできない」リストに変わった
POETRY & LETTERS Vol.1 "Aqualium" きゃびすのみや きゃびす @youme_pandl
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます