LIST

隠す時 前髪を触る癖

気づいたのが君じゃなくて良かった

幾度も二人で見上げた夜空

特別にならないことを一人で願ってた



二人でしたい事 ノートに並べて

一つずつ消していこうって、笑った

8と6 君が書く数が少し多かったのは

時間切れは 僕だけに見えていたから



「大丈夫だよ」

小さな嘘が開けた穴は日に日に大きくなり

やがて姿を変える

抗う僕を飲み込むように それは闇になった



だから、嫌いなんだ

あの日から夜が



だから、線を引きたいんだ

「一緒に 流れ星が見たい」




上から3つだけ、増えない線と

握った手の感触をすぐに忘れる

馬鹿な右手が悔しくて

壊れるまで何度も、何度も壁を殴っていた



「大丈夫だよ」

小さな嘘の罰は

いつもと変わらない夜空で───。




右手の傷が かさぶたに変わり始めた

少し暖かい二月の終わりの日


それは静かに、

「もうできない」リストに変わった

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POETRY & LETTERS Vol.1 "Aqualium" きゃびすのみや きゃびす @youme_pandl

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