インターン・シップ・ウィズアウト・リーズン

 なんで私がインターンシップに行かなかったのかというと、それはもちろん面倒だという理由もあるにはあった、というかそれが八割がたなのだが、まあ残りの二割は人に話しても恥ずかしくない、というのは自己弁護させていただきたい。

 インターンシップというのは結局のところ、なんか職業体験とか働く人の話を聞いて自分のキャリア形成に資する、というのが本来の形であるはずなのに、多くの大企業はインターンシップで優秀な学生の囲い込みに精を出している。実際、インターンで内々定をもらうだの選考が有利になるだのという話に暇はない。少なくとも、私のような高学歴はそうだ。よく動機がやれどこそこの内々定だの内内々定だの(くだらない!なんたる形式主義!)の話をしている。

 しかし本来選考は、経団連の決める時期にスタートし進行するものであって、ベンチャーならともかく、大企業でそのようなことをするというのは、結局自分たちで決めたことすら守る気がないという宣言であって、大企業どうしの契約が守れぬ企業が、どうして社員との契約を守るであろうか?そのような考えこそ非合理的である。逆に、経団連の決める時期に就活を始めれば、そのような企業をこちらからフィルタリングできるということでもある。そして何より、周りがやっているから自分も、というのが一番気にくわない。学生の本分は学業だ。

 そういうわけで私はインターンに行かなかった。もちろん損をするのは承知の上だが、なに。生真面目さで損をするのは、慣れてるさ。

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