生の経済学

 生きることによって得られる幸福が生きることによって得られる不幸と同じになるまで人間は生を続ける。ただし、将来においては広義の不確実性が存在するため、人間は生の期待値ではなく期待効用を最大化するように行動し、このとき一般にリスク回避者である。また一般に老化によって生の幸福は逓減し生の不幸は逓増する。つまり、人間は波乱のない人生を生きてそんなに長生きしないほうが幸せと言える。幸福を最大化しよう。それは不幸を最小化することと同じ命題でもある。


 生きるには希望が少なく絶望が多すぎる、かくして。

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