異星人宝くじ

 とある宇宙空間の方向から規則性のある謎の電波が発信され始めた。発信源は地球から約6光年離れた恒星付近。その電波は7日に1度地球に届き、73通りのパターンがあった。

 その電波を受信した宇宙開発研究機関(UKKK)は受信した当初はその電波の解析に力を注いだが、成果は上がらず、解ったことといえば、前述のとおり、7日に1度地球に届き、73通りの波形パターンがあることだけだった。

 研究員の言い訳は「予算が足りない」ということであったので、それではと、宇宙開発研究機関(UKKK)財務部の下長は異星人宝くじという案を機関の長に申し出た。そして異星人宝くじの売り出しが始まったのである。

 異星人宝くじとは、購入者が73という数から1つの数を選び、毎週1度とある宇宙空間の方向から送られてくる電波の波形パターンを当てる宝くじである。

 人々はオンラインで個人情報を登録してから、一口100円でこの異星人宝くじを買う事ができた。海外からの購入も可能である。

 宇宙開発研究機関(UKKK)はこの異星人宝くじで、莫大な資金を調達することに成功した。

 さらに、宇宙開発研究機関(UKKK)が発見したことがあった。それは異星人宝くじが始まってから一度も外さない人物が1人だけ居ることだった。

 その人物の名前は黒岩という。

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