「平和な痛覚」

煩先生

 

戦艦が燃える

僕は旗を振る

大洋で祈った

愛国の蜃気楼


児を生す儘に

大人と信ずる

因果の包丁で

心臓は恐れる


兵隊が死ぬる

僕は神を視る

銃撃で弾けた

英雄の不純物


世を忌む故に

孤独と交わる

飽和の代償で

本性は歪める

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「平和な痛覚」 煩先生 @wazurai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ