ぎこちない日

光永先輩が私が書いた小説の読者さんだと知り二週間が経っていた。相変わらず小説の更新はしている。だが、先輩とはまともに話してはいなかった。

「はぁ……」

溜息を付くと紗奈が話しかけてきた。内容は二ヶ月後にあるネット小説投稿サイトのコンテストに出ないのーっといっったものだった。今年は出ない気でいた。でたところで落ちるだけだからだ。でも、まさか、なんて期待をして毎年コンテストに参加してしまう。

出るだけならタダだしね。


今日はバイトがあり図書室には行く事が出来ない。最近、人手が足りなくていろんな場所にヘルプに行っていた。今日は学校近くだったから移動が楽だった。

「いらっしゃさませ」

高校生になってからは新聞配達ではなくコンビニで働くようになった。最初はおどおどしていたのがいつの間にかできるようになっていた。成長と言うやつかなと思っていた。

「ありがとうございました。」

三ヶ月経ち、いろんな人から頼りにされるようになり嬉しい、もっと頑張らないとと思いながら最近は働いている。

「お疲れ様でした。」

学校が終わってからのシフトはあっという間に感じてしまう。楽しくて体で感じた時間だと4時間が1時間くらいに感じていた。楽しいと時間を忘れると言うやつか。

「愛ちゃん、明日、悪いけど急に研修生入っちゃったから休みでお願いできるかな?」

まさかのおやすみ宣告…明日もバイト出来ると思ったのに…でも、やりすぎると紗奈がうるさいからな…いっか、結構働いてるし問題ないか。

「わかりました。」

「なんか凹んでる?そんなに働きたかったの?」

「そりゃぁ!楽しいですもん!」

「そりゃぁ、嬉しいな、今度佐藤とも連れて飯行くか。」


「佐藤って最近入った高校生ですか?」

高校三年の最近入ったアルバイトどうやら物覚えがよく使えると話題の人物だ。私はまだ会ったことがないが会ったらレジ打ち勝負がしたいと思っていた。

「そうそう、んでさ、明後日、そいつとシフトだから、フォロー宜しくね?」

「わかりました。」

「三ヶ月でここまでの高校生はそういないからね嬉しい限りだよ。」

「そんなことないですよ、じゃぁ、失礼します。」

「お疲れ様~」

それにしても…やった!褒められた!ご飯だご飯!お金が浮く!

なに食べようかな~♪


最近の先輩とのぎこちない日々を忘れているかのようにルンルン気分で家に帰った。

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