第29話:紺色の巫女、夕日に沈む



 翌日の万神殿。任務の最終会議のためにある会議室に向かう弥音の後ろに彼女を呼びかける男性の声が響き渡る。誰もいない廊下であるため控えめだが届くには十分の声量だ。


「おい、弥音」

「……剛志さん」


 後ろに振り向いてみると、壁にもたれて腕を組む剛志の姿があった。そこには緩さなどはなく指導者らしく真剣な眼差し向けられている。


「任務出撃前に一目見ようと思っただけだ。まぁ、賀区も同じことやっていたけどな」

「本当に話したいのはそこ、じゃないですよね」

「見破るのは早すぎないか? まぁいい」


 ごほん、と一回咳き込み。


「今回の任務は今まで『執行人協議会』が調査で行ってきた『神子連続行方不明事件』の大きな手がかりとなるものだ。もしこれがボツったなら全てが振り出しに戻るだろう」

「分かっています。今回の任務は山の中の調査。特に行方不明傾向のある神子が訪れる場所の特定ですからね」

「そうだ。今回は三人とはいえ、同じ協議会の賀区や、同じ神群の濃紅もいる。大きな敵にぶつかったところで打破できるはずだからな」

「はい。良い結果をもらって帰ります。それでは、失礼します」


 一通りの会話を終え、再び歩み出して会議室へ向かった。離れていく弥音の姿を見送る剛志の口から、不安交えた言葉がぼやく。


「一番気がかりなのはお前だ、弥音。この会話が最後にならなければいいが……」



                  ●



 昼間の最終会議も終え、万神殿から目的地近くのカカオを経由してある山へと向かう。春へと近づく時期とはいえ中腹にたどり着いた頃には明るかった青い空も赤く染まり始めていた。しかも中腹の環境も悪く、生い茂る木によって光が遮られて薄暗い。

 霊力の異常を探る弥音と周辺見回す賀区と濃紅であるが、見る限り手がかりが見つからずに賀区が苛つき始めていた。


「調査情報によればここに神子の残留品などがあると思ったのだが、どうも見つからないとはな……」

「獲物も手がかりもすぐに見つかるものじゃない。中腹でもダメなら頂上に行くまで」

「でも妙に気になるんですよね。……おや?」


 探しているうちに弥音が気になるものを見つけたようで、思わず足が止まる。賀区と濃紅も弥音の様子に気づいて見つめている方向に視線を向けてみる。そこにあったのはかなり古寂びた中位のお地蔵様の姿があった。


「こんなところにお地蔵様?」

「いい情報源じゃないか? ここは霊力が高い人が調べるのが良いだろう」

「ということは私ですかね。分かりました」


 このお地蔵様を調べるために前に出る。周囲にはそれ以外手がかりとなる痕跡が見つからず、このまま調査してもいいのかと半信半疑にながらも近づき、近くになったところで腰を下ろした。見た目でも寂れた部分を除けばよく見る造形。霊力を通じて聞き出すことができれば、また一歩近づくかもしれない。

そんな時、周辺から真っ黒な霧が立ち込めていく。ただでさえ薄暗い空間なためか侵食するのに一分経たず、気がつけば視界が全て黒に染まってしまった。


「くそ! 河辺! 舞前! どこだ!」

「匂いでも役に立たないのか。前が見えない!」


 賀区の必死に呼びかけでも響いてこないのか濃紅には聞こえず、濃紅も声をかけるも響いた手応えが無い。お地蔵様の近くに居た弥音も例外なく突如現れた霧に気づくも既に視界が遮られている。


「霧……誰ですか! 隠れてないで出てきてください!」


 咄嗟に立ち上がり、霊力感知能力を上げて味方を特定と敵を探る。しかし自分が確認できる範囲では賀区と濃紅の気配が感じない。これは敵の罠に嵌ってしまったと気づいて後ろに振り向く頃にはお地蔵様の周辺に武器を構える大勢の神子らしき姿があり、目の前には黒く大きなマントで覆われた大柄の男性。周辺とその男から確かな殺気を受け、御札から槍に変化させて構える。


「君たちが今回の元凶ですか?」


 警戒心を強めたまま話す弥音であったが、周辺はざわついた笑い声が漂ってくる。


「主様に向かって言う奴いるとは……」

「国主様、こいつ我らの軍に入れたくない。排除しようぜ?」

「あぁ、見た目弱そうだしな」


 すごい言われようである。でも国主……という名前は聞き捨てなかった。弥音の推測が間違って無ければ、神話の中で中津国の国造りで有名な『大国主』だろう。でもどうして大神級の国津神が大勢の神子を率いて、しかも神の姿ではなく人の姿を借りて……。

 その居心地悪い状況を切払いしたのがその国主と言われている大柄の男性だ。


「見た目だけで判断するのは良くない。武器を下ろせ。そこの嬢ちゃんもな」


 右手を上げて下げる仕草を見せたのか、周りの神子たちは不服そうに武器を下ろした。こちらも武器を下げなければ聞いてくれないだろうと踏んで下ろす。静まり返ったところで国主という男性は顔を覆い隠すマントを上げるように外した。青っぽさは残るが、強面に近い。


「さて、今回の元凶とは言うが、何についてかな?」

「神子行方不明事件のことです。行方不明になった神子の大半がここに訪れているという話を聞いております。現に、周りにいる神子たちは行方不明者の可能性があります」

「何を言う。ここにいる神子は我が軍の希望の元で居るのだけどねぇ~」


 漂う周辺の笑い声で本人の意志で訪れたもの……かもしれないと仮定する。しかし疑問点がいくつか残る。


「もう一つ質問あります。彼らを率いて何をしようというのですか? 不特定多数の神子を軍として率いること自体、違和感があるのです」

「我ら軍の目的なぁ……。それは答えられん。ほしけりゃ我らの質問と要求を答えよ」

「お答えします」

「嬢ちゃんがここに訪れた理由を言え。そして、この軍に入るつもりあるか?」


 薄々と分かってはいたが、今目の前にいる相手は黒そのもの。下ろした槍を再び持ち上げ、刃を国主に向ける。


「あなた達の目的を秘匿している時点で私からの答えは『敵軍を倒し、この絶界を解放させること』。そして軍に入るつもりなど、ありません!」

「交渉決裂……かぁ。皆の者、引いて良いぞ。我が相手しよう」


 ざわざわと不服の残る声が上がりつつも神子たちは影の中へ姿を消していった。そして国主は前を出て大きなマントを脱ぎ、一瞬にしてマントから両刃斧を取り出す。山で狩りをした経験を持っているためか、見るからに力持ちだと分かるような大きさだ。


「この場所を見てもなお我らの元へ行かないのであればここで朽ち果ててしまえ」

「それはこっちのセリフです」


 自信満々に構える弥音であったが状況は最悪に近い。同行していたはずの賀区と濃紅の姿はないため事実上の一対一の状況。でも、私一人ではない。と槍の刃を上空に向けてある術を唱える。


「一気に決めます! 日本神話太陽の主神、天照大神よ。我が身を依代に、その偉大な神霊を降りたまえ!」


 しかし何も起きない。薄暗い空が明るくなる様子もなく、心の声を通じて声をかけようとしてもアマテラスの反応も無い。


「ほう、アマテラスの子か。生憎だがここは高濃度の閉鎖型絶界。神の援助も届くことのない世界。ここで他人の力を頼ろうと思ったが大違いだ」


 完全に打つ手が失った。今あるのは自分の力だけ。大神級の相手にどこまでできるか分からないが、やる以外の選択肢は存在しない。


「ならば私の力をもって討つまでです! 八咫烏!」

「よしきたー!」


 右手で袖から呼符を一枚取り出し、振りかざして八咫烏を出現させる。


「本気で行く気か。面白い。ならば遠慮なく行かせてもらうぜ!」


 国主も駆け出しお互いが通り過ぎようとしたところで弥音が先に足を止めて突き刺そうとするが両刃斧の刃によって寸止められ、次の隙を作らないように離して再び突き刺す。


「同じことを二度受けるを思うか?」

「ちぃ……」


 一回国主から離れ、術を唱えて彼を宙に浮かせる。


「おっと?」

「霊力観測完了。急所特定したぜ、主!」

「見敵必殺!」


 槍に力と精一杯の霊力を込め、目標である国主に向けて強く、まっすぐ投げつけた。霊力を纏った槍の速さは高速に等しく、それを知るには一歩遅れて両刃斧を振り回して爆発音が響き渡る。

 確かに直撃はしたが油断は出来ない。目を離さずに煙が晴れるのを待つ。そして暫くして、煙が晴れた先には両刃斧に傷を受けただけで肉体には無傷の国主の姿があった。


「甘かったようだな」

「槍投げでも平気でいられるなんて……。八咫烏!」

「いいのだな。いくぜ!」


 今ある武器は八咫烏しかない。持ち前の素早さを持ってくちばしで相手をじわじわと弱らせる作戦だ。両刃斧を持つ相手でも小回りが利く相手では早急の行動はできないはず。


「ちょこまかと!」

「へっへ~ん。これぐらいでは当たらないよ!」

「油断しないでください! 相手は大神です」

「ならば振り回せばよかろう!」

「ちょ、危ないだろ!」


 考えて振り回しても当たらなければ、考えず暴れるようにして振り回すに限る。全身の力を使い、止めるところを知らないぐらいに斧を振り回していく。避け続ける八咫烏でさえも、この不規則で予想できない攻撃に体勢崩しそうになる。

 そしてついには避けきれず刃が左くちばしに当たって一部砕かれ、軽く飛ばされてしまう。


「今だ!」

「しまった!」


 隙を見た国主は素早く崩された八咫烏を右手で掴んで地面に叩きつけ、離されたと思って飛び立つ前に斧を振り下ろされた。


「ぎゃああああああ!!」


 断末魔とともに八咫烏が消滅。


「八咫烏! うぐっ……」


 消滅したことにより弥音の胸から鼓動が止まる程の激痛が襲われ、思わず膝が地について抱え込む。魂の一部によって作られた意志のある使い魔。完全に失ったことによる弊害なのだろう。普通の人間であれば即座に気を失うレベルの苦痛を今は倒れまいと強い意志で堪える。


「ほう。一度死に近い感覚を受けたというのに、よく持ち堪えたな」


 自分でも己のことを思えば恐ろしい。だがこの苦痛はこれが原因だけではない。しゃがみこんだ時に足元が絶望の闇によって覆われて、自分の中の力が抑えきれなくなっている。


「これが本気とは言わせねぇ。もっと本気を出せ!」


 まだ余裕のある国主の掛け声を呼応するように自分の中の線が切れる音が聞こえた。ゆっくりと立ち上がり、御札を一枚取り出して振りかざす。


「解符、発動!」


 詠唱とともに黒そのものの和装服と第三の目が開かれた別形態の姿へと変わった。人からかけ離れ、禍々しい力の噴出を見た国主は笑みを浮かべ、小さく呟く。


「見つけた。やはり貴様であったか」


 槍と八咫烏を失ったことにより物理攻撃を行う武器は無い。だが攻撃手段は残っている。袖の中から朱色の勾玉を取り出し、霊力を込めて詠唱を行う。


「鎮魂帰神、宣言。炎と死を司る鍛冶神、ヒノカグツチよ。灼き尽くす神殺しの炎を勾玉に宿し給え!」


 自分の周りに陣を展開させて、足元から炎が舞い上がる。込められた勾玉にはすでに神殺しの炎の力を宿していた。


「面白くなってきたじゃないか! それでよい!」

「この炎で焼き尽くしてやる!」


 両手から火の粉を取り出し、国主に向かって投げつけ、炎の波として襲いかかる。一撃だけでなく絶え間なく火の粉を投げつけて威力を増加させる。普段の自分とは思えないこの攻撃手段。頭ではそう思っても己の神の血が叫んでいるような気がする。『アイツを殺さなければいけない』と脳裏から聞こえた気がした。

 幾多の攻撃で自分の肉体に焼ききれるような感覚を受けながらも攻撃を止めて相手の状況を見る。


「あっはっはっは! これで倒せたと思ったか? 甘いな!」


 炎の中から服装がところどころ焼かれているがまだ止まるところをしらない国主が飛び出してきて斧を振り落とそうとする。


「岩戸隠れ!」


 一枚の御札を出して自分の周りに天の岩戸を展開して攻撃を防ごうとする。


「あんな石ころを集めたところで、無駄だ!」


 普通なら岩戸の力によって威力が激減して大事に至らずに済むはずだ。今までも自分としての考えはこれだけで十分だが国主の力にかなり舐めきってしまったようで、岩戸を軽々と砕かれ、斧の刃……物理的な攻撃ではなく霊力によるもので胴体で切り裂かれて平打ちで遠く打ち飛ばされる。

 一瞬の攻撃で背中が木に激突しても意識を途切れる余裕もなく、襲い掛かってくる国主に対して足止めさせようと灼神を大量に発動させて投げつける。無論受けるが止まる様子は一つもない。そして気がつけば弥音と国主は目と鼻の先の距離になり、両刃斧を捨てた。


「どうしてこの状況の中で手を抜く。排除対象じゃなかったのか?」


 先程から彼の様子がおかしい。普通なら斧の刃を肉体諸共切り裂くはずだったのに霊力での攻撃のためか生命力によるダメージは受けたが傷はできず、しかも自分の目の前で武器も捨てた。何か考えがあるとはいえ不可解に感じたのだろう。


「気が変わって我の物にしたいのだからな。河辺弥音よ」

「一度も名乗っていないのに、何故私の名前を知っている?」

「神故に。その上で貴様からこっちに来るとは思いもしかなったからな。感じなかったか? この違和感を」

「違和感?」

「我の子であるにも関わらず攻撃していることへの違和感よ!」


 思わず、えっ……。という言葉が漏れた。目の前に居る敵が私の親? 確かに灼神を与えた時に湧き上がった神の血からの悲鳴はあったが、まさか……。これが真実だとしても心の底では信じることができなかった。


「嘘……嘘だ。私は、アマテラス様とスサノオの神子の間に生まれた、アマテラスの子。お前の子である確証は、どこにもない!」

「そうかな。思い出せよ、あの六年前の出来事を。助けたのは誰だと思っている?」

「六年前……」


 該当できる出来事はあれしかない。自分が重傷負った時……生死の境目で何かを見たまでは覚えていた。その相手が……。思わず止まっていた右腕を再び動き出し、勾玉を持つ右手を拳に変え、灼神の力で炎を右拳に宿すもイレギュラーな手段のせいか今でも灰になりそうなぐらいの痛みが走る。


「それでも信じない。信じたくない!!!」


 右手の拳で国主の顔面に殴りつけようとしたが、その眼前で左手に受け止められる。属性色違いの相手の炎を受け止めても苦痛を感じない国主の顔には忘れぬ余裕の笑顔を見せている。


「ダメじゃないか。せっかくの身体が台無しになるぞ」


 力押しをしても敵わず、右手拳の力を抜いて炎も解いた。袖にはあまり炎を当てていないためかそこまで損傷ないものの、右手は炎を纏ったせいか火傷痕が残ってこれ以上の力が入らない。


「これ以上の抵抗はやめるのだな」


 そう言いながら国主はそっと右手で弥音の右手の持つ勾玉を離して地面に落とし、それを左足で踏み潰しで地面の岩と合わせて破壊した。


「鎮魂帰神の……勾玉が」

「これで全ての手は失った。どうだ、我らの元へ来ないか? そうすれば六年前の真実を全て告げてやろう」

「……それでも私は、お前の元へは行かない」

「残念だ。だが、どれだけ足掻こうが、貴様は我のものであり、貴様の力も我のものだ」


 警戒の表情を向けながらも国主の手は彼女の胸に乗せて一瞬にして元の姿に戻された。それだけでなく、全ての力が抜けて咄嗟に尻もちがついた。力を入ろうとしても支配されたせいか頭から該当部分までの信号が届かない。朧気になる意識の中で国主は自分と同じ目線を合わせて微笑む。……全く悪趣味だ。と思いながら。


「最初は礼儀正しい巫女そのものだったのに……封印されし力を発動させるとここまで素に出る程豹変するものだな」

「来るな……私の心に土足で踏み込まないで……」

「我々の目的のためだ」

「いや、いやあああああああああ!!」


 信じがたい真実と流れ込んでくる国主の力に彼女は心の底から悲鳴を上げ、彼女の意識は暗転していった。


                  ●


「……………夢?」


 相当悪夢に近いものを見てしまったせいか、唯吹は思わずに飛び起きた。ただ普通の夢だけではないようだ。起きてからも胸から現れる針が刺されるような痛みが続き、恐る恐るいつも弥音が眠っているベッドを見るもその姿はない。

 任務で不在なのは分かっている。一番不安なのは、任務先で何が起きているのか知ることができないことだ。


「……弥音、さん。大丈夫かなぁ」


 ずっと起きて待つのも身体壊せば元も子もない。大きく深呼吸をして再び寝直すことにした。


                  ●


 一方その頃。霧に囚われた賀区と濃紅はやっと解放されて合流する。しかしそこには弥音の姿が見当たらない。


「舞前! 河辺はどこにいる?」

「私も知らない。でも異様な気配を感じる」


 霧が晴れたかと思いきや、次に現れたのが絶望の闇を纏った高濃度の瘴気。その発生元に目を向けると、瘴気で特定不明になった両刃斧を持つ人型の姿が。見るだけでも強い恐怖心を抱いたのか先に濃紅が弓と矢を取り出して構える。賀区も同じくしてバルザイの新月刀を取り出している。


「誰だお前は! 姿を現せ!」

「見るからに会話不可能そうだが……仕方ねぇ!」


 試しに濃紅が人型に向けて矢を放つ。しかしながら近づいたところで瘴気の力により燃やされてしまう。


「なんて力だ。いつのまに姿を現して……」

「賀区、危ない!」


 突然放たれる波動に気づいた濃紅は賀区にかばってモロに受けてしまう。


「舞前!」


 全ての攻撃を受けてしまった濃紅はうつ伏せに倒れて気を失い、持っていたはずの弓と矢が粉々に砕かれて使い物になってしまった。

 気を抜く暇も無く第二波が賀区に襲いかかり、バルザイの新月刀で受け止める。


「こ、この力……。バルザイが……」


 しっかり受け止めたはずがあまりにも霊力の強さのせいか刀身にヒビが入り、ついには砕け散ってモロに受けてしまう。ボロボロになり、うつ伏せに倒れて霞んでいく意識の中。改めてあたりを見回すもやはり弥音の姿が無い。そして目線は前に居る瘴気によって見えない人型の姿を見る。内心、その人物が彼女ではないことを祈るしかない。


「河辺……ちくしょ……」


 そして賀区も意識が途絶え、真っ暗になってしまった。静寂に取り戻すところで、人型の後ろには大きな蛇に近い影が見え、高らかに笑う声が山の中腹周辺に響き渡る。


「あっはっはっはっはっはっは! 最高だ! 今、最高の武器を手にした。見てろよアマテラス。我らの、国津神の反逆を見せてやる!」

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