アトランティスが出現したので世界の秘密を探しにいきます

星伽恋

序章

第0話 世界のあらまし、その歴史(雑)

 西暦2044年。第三次世界大戦が勃発した。

 先進国である日本も否応なく戦争に巻き込まれ、国際情勢は緊迫したものとなっていく。


 翌年2045年8月6日。皮肉にも、日本への原爆投下から丁度100年のこの日を境に、戦争は核戦争へと発展してしまった。

 かの有名な天才科学者・アインシュタインは、あらゆる文明と人類が、第三次世界大戦により消滅するだろうと示唆していた。

 この予言を知るものは、近い将来、世界の在り方が一変すると感じていただろう。


 しかし、第三次世界大戦は、思いもよらない形で終結を迎える事となる。


 2046年3月未明。世界を揺るがすような大地震と共に、大西洋上に突如として新たな大陸が出現した。

 後に、地殻大変動クラスト・アプヒーバルと呼ばれるこの大地震と謎の大陸の出現に対し、世界各国は戦争の終結を宣言し、この謎の大陸の調査に乗り出した。


 しかし、国際連合、並びに各国の政府は、この大陸に第一次調査団を編成し送り込むも、帰還者はわずか数名という悲惨な結果に終わる。


 その数名の帰還者の証言により、以下の事が確認された。


一つ、魔物という存在が認知されているという事。

一つ、人間と同じ知的生命体が存在しているという事。

一つ、魔法というものが存在しているという事。


 これらの事実は、科学至上主義の現代において到底考えられるものではなく、これらの証言に対し、懐疑的な人間がほとんどだった。


 しかし、これらを裏付けるかのように、ある出来事が勃発する。


 この大陸にほど近い地域において、魔物によるものと思われる被害が多発したのだ。

 これらの事態に対し、事を重く見た国際連合は、世界各国に非常事態宣言を発令。


 謎の大陸への接触を制限し、魔物への対抗策と、魔物に効果的とされる兵器開発を各政府に求めた。




 それから二年が経ち、魔物に対する対抗策も打ち出され、大西洋周辺国の魔物の被害も減っていった。


 謎の大陸に関する情報を求める声は多いものの、国際連合、及び各国政府は、謎の大陸に関する情報に規制を敷き、世間から大きな非難を浴びるものの、その硬い口を開くことはない。


 突如として現れたこの大陸の存在は、かつて滅びてしまったと言われている、伝説上の古代文明都市の名を取りこう呼ばれていた。




『アトランティス』と―――

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