第2話 優しさとは

優しさってなんだろう?


優しさとは許しである。

と、仮定してみた。


許しは、諦めと似ている。

決定的に違うところは、許しは相手を包み込む優しさがある。

諦めにはそれがない。

しょうがない、と失念してしまう。


そんな諦めは、許しの一歩手前にあると思う。

諦めの次に許しがある。

いつの時代も諦めが肝心なのだ。


諦めると優しくなれるのだろうか?

否、抜け殻のような人間になってしまうだろう。

噛んでも噛んでも味のないガムのようだ。



ならば、他人を思いやる気持ちが優しさなのか?

否、それも違う。

自分の思う「優しかった」と他人の思うそれとはズレがある。

それを擦り合わせて行く作業がコミュニケーションという。


なるほど、コミュニケーションは優しさで出来ていたのか。んなわけない。

いろんなもので出来ているに違いないけど、擦り合わせて丸く収まるわけでもないけど。



。。。。。


結局、感じ方の問題なのだ。

何を基準にするかはその人の趣味趣向であり、理想である。


よく、「自分がされて嫌なことはしない」とある。

それも自己流の優しさであり、全員に共通する優しさではない。


あぁ、そうか。

その自己流を守ることが正義ならばどこまで譲ればいいのだろう? どこまで優しくなれるのだろう?



きっと本当の優しさとは、相手の心境や立場を考えたものであるべきだろう。

そんな余裕のある人間になりたいものである。

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