第33話 神2

正義の使いさまこと、小悪魔のデビちゃんが、ついに神になる時が来た!? しかし、そのためには試練があると神デウスは言う。


「試練と言っても簡単ですよ。困っている人をたくさん助けてください。それだけです。一定数に到達したら、神が舞い降りて、正義の使いを神にしてくれます。」


簡単に神になれるのだ。


「それだけでいいんですか?」

「はい。」

「よかった、今までとやっていることは同じです。」

「デビちゃん、すごいな神様になれるんだよ!」

「正義の力は偉大です。わ~い!」


デビちゃんが喜んでいる。


「正義の使いさん、あなたは転職の神殿でジョブチェンジしてくださいね。」

「え?」

「今のまま、神になっても、邪神になってしまうので。」

「邪心!?」


小悪魔が神になると邪神。そうならないために、小悪魔から天使に転職が必要なのだった。


「深くは言いません。あなたの立場もあるでしょうから。」

「ドキ!?」


デビちゃんが本当は小悪魔というのは、俺や天使には秘密なのだ。


「そうか! 神になるには大変なんだ!」

「私たちで、正義ちゃんを神様にしよう!」

「ハハハハハ! もう正義ちゃんは失礼だ! これからは、神様候補生の正義ちゃんだ!」

「ミカ子、ウザい。」

「長いから、却下。」


俺と天使たちは、バカだった。というよりも、デビちゃんと一緒に旅をしてきたので、メンバーは強い絆で結ばれている。


「それでは、私は伝えることは伝えたので帰りますね。」

「さようなら。」


帰ろうとした神デウスが、ふと止まる。


「あ!? 思い出しました。堕天使になった天使は、粉々に破壊してしまわないと。」


神は、気を失っている、天使になったシル子を怖い目つきで見つめている。


つづく。

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