年末の風物詩は日本の心

年末の風物詩は、日本の心を思い出させる。

暮れになると、街は慌ただしく活気に満ちあふれるからだ。


12月25日までは聖なるクリスマスムードなのに、翌日の26日には急に日本らしくなる。

まるでクリスマスが遠い昔の記憶のように。


これが年末の風物詩。


大掃除で畳を上げたり、障子を張り替えたりする光景は少なくなったけれど、どこの家も今年の汚れを落としている。

新年を新たな気持ちで迎えるため、部屋の汚れも、悪運も断ち切るかのように。


商店街も市場もショッピングセンターも、お正月飾りや歳末セールで賑わいをみせる。


息子や孫が帰省するからと、張り切っておせち料理を準備する老夫婦。

簡単に汚れを落とせる掃除グッズを買いあさる主婦。

年末年始をダラダラと過ごすため、お菓子を買いだめする若者たち。


時代によって差はあれど、各々に新年を迎える準備をする。


これが日本の年末の風物詩。

日本の文化を重んじる心は失せたとしても、年末年始の過ごし方はさして変わらない。

それが日本の心。


気持ちを新たに新年を迎えるために、あとわずかな年末を楽しむとしよう。

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