神無島事件始末
神無島は、今でいう『学園』から程近い小さな島である。
交通手段は、近くの猫の集落からの舟だけだ。
さて、事の始まりはその島にある、『アニマ』と呼ばれる資源を、採掘しようと、人間たちが、猫の集落に押し入ってきた事に始まる。
最初は、数名で猫を脅かそうとしたが、猫たちの反応が思ったより激しく、彼等は一人残らず、殺されたか、捕らえられたかした。
それに対して、その人間達を派遣した『採掘機関』は、その私兵を新たに派遣。
その数の内訳は、拠点制圧用アームドスーツ1体、人形アームドスーツ10体、歩兵100人と、明らかに殲滅を意図した陣容だった。
実際、集落は住民のほとんどを失ってしまった。
ところが、一方の私兵たちもほぼ全滅していた。
一体なにがあったのだろう?
数少ない私兵側の生き残りの証言
…という訳で、私たちは粛々と任務を果たしていたのです
回りには猫たちの、死体が…
母子が折り重なって倒れていたり…
と、その時です
いきなり一人の少女が現れました
金髪の少女が
(注1)
彼女が手をかざすと、辺り一面が、光に包まれました
私は、とっさに、猫の住居に逃げました(注2)
やがて、光が収まると、そこにはなにもありませんでした、ええ、アームドスーツも、仲間も、猫の死体も
動くものは私や、私と一緒の住居にいた、3名の猫と、一人の仲間くらいでした
これが神無島事件の顛末である。
注1:少女の服装は他の生き残りによると、所謂夏服のブレザーのようだったらしい。
注2:その集落の住居はテントが主流だったが、彼が入ったのは石造りだった。その建物は今も残っている
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