黒煙踊猫之始末(くろけむりおどるねこのしまつ)
双峰祥子
第1話 彫刻家の娘
大学で専攻したことを仕事にしてる人間って、実際のところどれくらいいるのだろう。もちろん医大を出ればほとんどが医者になるし、防衛大学を出れば自衛官になるのが多数派だろうけど、哲学を学んで哲学者になる人間はそう多くないはずだ。
俺はといえば、美大で彫刻を学んで大学院まで進み、ちょっとした賞もとったものの、今は彫刻家ではない。理由を問われると答えに窮するけれど、安くない授業料を納めて何年も学んだ結果がこれとは、自慢できる話じゃないとよく判ってる。
今は先輩の紹介で入った編集プロダクションでアルバイトをしているけれど、要するに雑用係で、取材用のレンタカーを運転したり、ゲラを届けに行ったり、ゴミの分別をしたりしている。ここでは、俺が彫刻をやっていたというのは完全にネタ扱いで、よその人との飲み会なんかに同席すると必ず「こいつ、美大で彫刻やってたんですよ。巨匠、イサム・ノグチ、じゃなくってイサム・ヒイラギ」と紹介される。
その流れを壊すのも大人げないので、俺は「すっかり落ちこぼれちゃって」と受け、その後は「モデルさんって本当に全裸なんですか?」的な、美大あるあるで盛り上がったりする。そういう点では俺の学歴も無駄ではなかったわけだ。
他に俺の美大生としての経験が生きる機会といえば、写真ぐらいだろうか。授業を受けたこともあるので、ある程度ならそれっぽく撮れたりするのだ。だから今回も「
俺を指名した
「猫?」
正直なところ、動物の写真は少し勝手が違う。物や風景と違ってじっとしていないし、人間のように言葉も通じないし。俺の当惑を見てとったのか、野中さんは「猫だけってわけじゃないのよ。実際には静物と猫、とでも言うべきかしら」とつけ加えた。
「柊くんなら、この人知ってるんじゃないかな」
そう言って彼女が差し出したのは雑誌記事のコピーで、「
「いや、知らないですけど」
「でも彫刻やってたなら、父親は知ってるはず。彼女は醒ヶ井守の娘よ」
「へえ、そうなんだ」と言いながら、俺は彼について知っている事を思い出してみる。近代日本彫刻の先駆者としてフランスに学び、日本古来の木彫を中心とした流れとは一線を画する石彫作品を次々と発表した。重厚な作風で知られるが、晩年は繊細かつ簡潔な表現を追求し、自らこれを「西洋にて旅立ち、東洋へ還る」と語った、なんてとこだろうか。
「醒ヶ井守なんて、歴史上の人物みたいに思ってましたけどね。娘さんって何してる人なんですか?」
「随筆家、ってとこかな。ずっと独身でピアノを教えていたのが、父親の回顧展の図録に載せたエッセイを評価されて、還暦を過ぎてから「魅也美」って女性誌に連載を持つようになって」
「それ、うちの母親が読んでました。年に一度は京都特集がある、なんか豪華な奴ですよね」
「セレブ御用達って感じね。でも彼女は連載開始から一年も経たないうちに、文才のあるピアノ教師というイメージを脱ぎ捨て、毒舌の老婦人という本性を顕したの。しかもそっちの方が人気で、週刊誌に活動の場を移して「歯に
「全然知らなかった」と言いながら、俺は受け取ったコピーをめくった。そこには、派手なターバンを巻き、太いフレームのサングラスをかけた、強情そうな顎の老婆が写っている。
「怖っ!」
正直いって、関わり合いたくないタイプ。挨拶しただけでイチャモンつけて説教してきそうだ。女性にしては骨太な指に煙草をはさみ、分厚い唇には不敵な笑みを浮かべている。
「まあ、初めて見る人はたいがいそう言うわよね。でも彼女って、童女がそのまま大きくなったような人で、そこが魅力であり、世間を騒がせたところでもあり。だから全六巻の「醒ヶ井鬼怒子全集」でも、「歯に衣、鬼怒子!」を収録した二巻から四巻は増刷してるのよ」
「毒舌タレントって案外、人気あったりするからなあ」
「彼女の場合、書いてた事が後々現実になったという、預言者的なところもあるからね。それで、訃報が出た途端にまた少し本が動いたから、「月刊しずく」が彼女の特集号を出すことになったの。で、柊君の出番」
「俺?」
「だから、猫よ。鬼怒子が飼ってた猫の写真を撮るの」
「ああ、そういう事か。猫は誰かが引き取ったんですか?」
「いいえ。彼女の遺言にはね、
「彼女の書いたものの中から抜粋した、猫や住まいに関する文章よ。父の肘掛椅子、母の嫌った大きな壺、兄と隠れた衣装箪笥。遺品はかなり整理したらしいけど、家具の一部は残ってるそうだから、できるだけ撮ってほしいの」
「なるほど。撮影は野中さんも一緒ですよね、もちろん」
「悪いけど、一人で行ってくれる?急に決まった企画だから、他と並行しての超過密スケジュールなの。アポ取りだけはしておくから」
そして彼女はまた、にこりと笑った。
住所から検索した地図を頼りに向かった先は、今でこそ立派な住宅街だけれど、醒ヶ井守が家を建てた頃は、人の住まいより畑と雑木林が多かったらしい。平日の午後だというのに、すれ違うのは犬の散歩ぐらいで、閑静という言葉がこれほど似合う場所もないだろう。
約束の三時少し前に目的地に着いたけれど、野中さんから聞かされた「個人のお宅を訪問する時は少し遅れた方がいいわよ」というアドバイスに従い、時間つぶしのためにぐるりと一周してみた。この屋敷は西側に門とガレージがあり、南は道路に面した庭で、東と北は隣家に接している。高い塀と植木のせいで全体は見えないけれど、クリーム色の外壁にテラコッタの屋根瓦を配した二階建ての洋館だ。
野中さんの話によると、醒ヶ井守は関東大震災の惨禍を目の当たりにして、自宅を堅牢な西洋建築にすると決めたらしい。幸いこの辺りは空襲の被害にも遭わなかったので、彼の住まいは今もその姿をとどめているわけだ。あまりうろうろして不審者と思われるのも嫌なので、俺はほぼ約束の時間に門のインターホンを押した。
「どうぞ、開いてます」という女性の声が聞こえ、俺は片開きの門扉をあけて中へ入った。敷石に導かれて進むと、正面に一段高くなったポーチがあり、鋳鉄のノッカーがついた分厚い木の扉が控えている。
さて、このドアをそのまま開いていいのか、こぶしで軽くノックぐらいはすべきなのか、ノッカーでガツンといくべきか。一瞬迷って、とりあえず声でもかけるかと思ったところへ、金属の触れ合う音がしてドアが開いた。俺は思わず一歩下がり、それから「どうも、お邪魔します」と声をかけた。
そこにいたのは、背の高い女の子だった。少し波打った髪をショートカットにしているのが、細い首筋を引き立てている。切れ長の眼が印象的で、こちらの考えを全て見通すような鋭さがあった。
「アミカプロダクションから撮影に伺ったんですが、お家の方はおられますか?」
女の子は高校生らしく、ブレザーの制服姿だったので俺はそう尋ねた。しかし彼女は俺の目を見たまま「私がお家の方、ですけど」と言った。
「あっ、じゃあ、あなたが夜久野さん?」
「はい、
どうやら親は留守らしい。愛想笑いの欠片も浮かべず、美蘭と名乗った女の子はドアを大きく開けると俺を招き入れた。玄関はホールになっていて、洋館とはいえやはり日本人の住まいというわけで、靴を脱ぐスペースが設けてある。彼女は庭に面した四畳半ほどの応接室に俺を案内すると、「お茶とか、お飲みになりますか?」と尋ねた。
「ああどうぞお構いなく。すぐに撮影にかかりますから。とりあえずは猫、ですかね。その前に、紹介が遅れましたが、柊と申します」
バイトでも名刺があると何かと便利だし、という理由で、俺を含めた長期のアルバイト三名は名刺を持っていた。まあ、名刺なんてすぐに作れるもんだけど、肩書きに「アルバイト」と明記されているのは微妙なところだ。おまけに俺はいまだに、こいつをうまいタイミングで人と交換するのに慣れていない。何だかカードゲームをしてるような感じで、気後れするのだ。俺のカードは一番点数が低いから。
「
白い指で名刺を受け取り、美蘭は声に出して俺の名を呼んだ。
「なんか、トゥーマッチって感じの名前でしょ?イサムなんて一文字で十分なのに駄目押ししちゃって」
これはたまに使う「話のきっかけ」って奴だけれど、彼女はそれには答えず、「猫、探してきます」とだけ言って、部屋を出ていった。まあ、女子高生なんてどうせ、自分以外の存在に興味なんか持ってないんだろう。
じっと猫を待っていても仕方ないので、俺はバッグからカメラを取り出し、準備を始めた。野中さんから指示された「撮影リスト」にも目を通し、まずはこの応接間に何かないかと探してみる。布張りのソファも寄せ木細工のテーブルも年季が入っているけれど、リストにはない。とはいえ、房の擦り切れたペルシャ絨毯、アールデコ調のフロアスタンドといった調度品は、高値で売れそうなものばかりだ。
そして俺はこの部屋で一番値打ちのありそうな、壁にかけられた抽象画に歩み寄った。サイズは十号ほどだけれど、粘菌を思わせる有機的なモチーフからすると、たぶん大泊弘の作品。それを証明するように、右下にHとOを組み合わせた署名が入っている。一枚売っただけで、何年か贅沢に遊んで暮らせる金が手に入る代物だ。
「それ、偽物なの」
背後からいきなり声をかけられて、俺は跳び上がりそうになった。振り向くと、美蘭が立っている。
「正しくはレプリカっていうのかしら。本物はどこかの金庫に預けてるんですって」
「は、そうか。だよね、美術品だもんね」
俺は自分の鑑定力のなさに狼狽しながら、絵から離れる。
「鬼怒子さんはご不満だったらしいけど、親族会議でそう決めたらしいわ。泥棒に地震に火事に猫、何が災いするか判らないから」
「なるほど。あ、それで、猫は…」
「ちょっと機嫌が悪いみたい。見てみます?」
ついて来い、と言わんばかりに彼女は姿を消し、俺は慌ててその後を追った。暗い廊下を急ぎ足で通り抜け、突き当りのドアを開けるとそこはキッチン。建物の古さにそぐわず、ミントグリーンのタイルを張った明るい場所だけれど、妙に片付いていて、あまり使われている様子がない。
「ほら、あそこ」と、美蘭は背の高い冷蔵庫の、更に上にある吊棚を指さした。そこには飴色になった籐のバスケットが置かれていて、白とオレンジの毛皮のようなものが覗いている。
「知らない人が来たりすると、あそこに避難するんです。私がここに引っ越してきた時は、三日間あそこにいました。もちろん、こっそり食事やトイレに降りては来るんですけど」
「人見知りするんだ」と苦笑いしながら、俺は内心、何で先にそう言っといてくれないんだよ、と舌打ちしていた。これじゃ何のために来たのか判らない。
「あの、好きな食べ物とかで、おびき出したりできないかな」
「あんまり食い意地がはってないんです。柊さん、すみませんけど、明後日の土曜にまた来てもらえませんか?」
「え?でも、土曜もああして隠れてたら…」
「大丈夫です、土曜なら弟がいますから。弟は馬鹿ですけど、猫の扱いにかけては天才なんです」
だったら最初から弟も同席させろっての。俺は本気でむっとしていたけれど、相手が高校生じゃ仕方ない。写真の締切にはまだ日があるわけだし。
「じゃあ、土曜の、この時間にまた伺います。でも、差支えのない範囲で、他の部屋も今のうちに見せてもらっていいですか?大体のあたりをつけておきたいんで」
俺の密かな苛立ちなんて気づかない様子で、美蘭は事務的に「どうぞ」と言って、一階にある食堂と居間に案内してくれた。食堂には一枚板の頑丈そうなテーブルがあり、これは撮影リストにある鬼怒子の「父が拵えさせたテエブル」らしい。他にも「羊の柱飾り」だとか、「モロッコのラムプシェード」といった、リストに書かれた品が幾つか見つかったので、とりあえず全て撮っておく。
しかし、これらの品がうまい具合に猫と撮影できるかどうか、今ひとつ心もとない。確実に猫とセットにできそうなのは「天蓋つき寝台」と「門を見下ろす
「二階も見せてもらえますか?」
そう尋ねると、美蘭は「もちろん」と、俺を案内して階段を上がった。
「ここが鬼怒子さんの寝室兼書斎。といっても最後の三年ほどは、下の居間で寝起きしてたらしいけですけど」
彼女がドアを開けると、そこは八畳ほどの空間で、仏蘭西窓だ。部屋に入り、窓から外を覗くと、さっき通った門が見える。ビンゴ、と思いながらシャッターを切り、それから無骨な作りの書き物机も撮っておく。部屋の奥には件の「天蓋つき寝台」があったけれど、ベッドカバーの上には通学鞄が転がっていて、俺はようやく、ここが現在は彼女の部屋だという事に思い至った。
「すみません、勝手に写真撮っちゃって」
そう謝りながらも、俺は画像を消去すべきかどうか迷っていた。美蘭は入り口の柱にもたれたまま、「ご遠慮なく。撮影にいらしたんですから」と答える。この落ち着きと、部屋の片付き具合から察するに、見られたくないものは全て避難完了しているんだろう。しかし俺はこの期に及んで、ベッドのある部屋に女子高生と二人きり、という状況に慌てていた。
内心の動揺を悟られないよう、「他の部屋もいいですか」と、俺はほとんど後ずさりで彼女の部屋から出た。美蘭は「そっちは元々子供部屋で、鬼怒子の時代はお客様用の寝室。今は弟が使ってます」と、隣の部屋を指さし、俺は「仕事だから当然」という風を装ってドアを開けた。彼女の弟、ということは十代だろうけど、そこには雑多なものが足の踏み場もない状態で散乱していて、まさに絵に描いたような男子部屋だった。
シャッターを押さずにドアを閉めた俺に、美蘭は「あと、一番奥は書生さんの部屋で、鬼怒子はここも客用寝室にしていました。屋根裏もありますけど、見ますか?」と声をかけてきた。
「いや、もうこれで十分です」
撮影リストに書生部屋とか屋根裏のことは書かれていなかったし、俺はもう引き上げようと思った。ちょっと下準備しておくつもりが、図々しい闖入者になってしまったようで、居心地が悪くなってきたのだ。
「じゃあ、土曜にまた伺います」
階段を駆けるようにして一階のホールに降りると、俺は美蘭にそう声をかけた。しかし彼女は「まだ大事なところを見てないわ」と言って、応接室と反対側のドアを開けた。
「醒ヶ井守のアトリエです」
そこは二階まで吹き抜けの広々とした空間で、正面、つまり北側は天井近くまで窓が設けてある。西側にある大きな二枚扉は、作品を搬出するためのものだろう。しかしその他には、彫刻家のアトリエだったという名残はほとんどなく、木の床にあちこちに残された傷だけが、かろうじて何かを伝えている。
「彫刻の道具だとかデッサンとか習作とか、そういうのは全部、醒ヶ井の出身地に建てた記念館に移したんですって。町興しって奴みたいね」
「それで、ここは鬼怒子さんのピアノ教室になっていたわけ?」
ドアからそう遠くない場所にはグランドピアノが一台、ひんやりとした空気の中に佇んでいた。美蘭は「そう」と頷いてピアノの傍へ行き、埃が積もっていないか確かめるように指を這わせる。
「鬼が怒るっていう字の鬼怒子はペンネームで、彼女の本名は絹糸の絹子。お嬢様っぽいでしょ?醒ヶ井守が年をとってから授かった末娘で、とても可愛がられたの。小さい頃から一流の先生について、ピアニストを目指してたんですけど、身体が弱くて留学できなかったんです。それでもうお嫁に行くしかない、なんて話になったのに、婚約者が戦死しちゃって。結局、独身のままピアノを教えていたの。最初は女子校の音楽科、父親が亡くなってからはこのアトリエで、六十過ぎてブレイクするまでね。」
「なるほど」
俺は野中さんに見せてもらった鬼怒子の写真を思い出していた。見るからに偏屈ババアって感じだったけど、最初からそうではなかったのだ。当たり前だけど。
「文章で人気が出たけれど、鬼怒子さんはずっと音楽を愛していたの」と、美蘭はピアノの傍を離れ、アトリエの奥へと移動した。そこには年代もののオーディオセットが置かれ、大きな木製スピーカーの前には二人掛けのソファがあった。壁際の棚にはレコードがびっしりと並んでいる。
「ここで小梅、あの猫と音楽を聴くのが、鬼怒子さんの楽しみだったんですって」
「そうなんだ。色々と詳しいけど、彼女とは親戚なんですか?」
「赤の他人です。鬼怒子さんの話はネットで検索した程度」
何だか、俺がろくすっぽ下調べもせずに写真を撮りに来たことを、皮肉ってるようなお言葉。図星なのでさりげなく話題をそらす事にして、俺は窓際に移動した。すりガラス越しに、生垣の緑がぼんやりと目に入る。
「それにしても、親御さんがここの管理人になってくれた事には感謝すべきだろうね。普通、こんな立派なお屋敷には大金を払っても住めないよ」
「ここの管理人は私です。親は住んでないわ」
「え?でも君、まだ高校生じゃないの?」
予想外の答えに思わず振り向くと、美蘭はさして面白くもない、といった顔つきでソファのひじかけに座っていた。
「高校生でも管理人はできます。もう十八ですから。うちの両親は植物学者で、南極圏に生える苔の研究をしているので、年の大半は調査旅行で海外にいます」
「はあ、そう、なんだ。だから弟さんと二人で住んでるの」
「正確に言えば、私だけがここに住んでます。弟は猫の世話係として、住ませてやってるだけ」
「なるほど」
俺は彼女の弟に少し同情していた。きっと年が離れているんだろうけど、きょうだい間の序列というのは人格形成に影を落とす。これは一回り年上で秀才の兄を持つ、俺の実体験からの見解。美蘭はそんな俺の反応に気づいたのかどうか、「あと、ご覧になっていないのはバスルームですけど」と、立ち上がった。
俺は慌てて「いや、もうこれで結構です」と、カメラをバッグに入れ、アトリエから出ると玄関に向かった。そして猫のように足音もなくついてきた美蘭に「じゃあ、土曜にまたうかがいますから」と告げて、慌ただしく屋敷を後にした。
時計を見ると一時間も滞在していなかったのに、何だかとても長い時間を過ごしたような気がして、さっき歩いてきたはずの住宅地が別世界のように感じられる。それがあの屋敷のせいなのか、美蘭のせいなのか判らないけれど、また土曜に確かめてみよう。
そこまで考えた時、俺は土曜の午後に別の仕事が入っていたことを思い出した。
ダブルブッキング。情けないことに、俺はこいつをよくやらかす。「性格よね」とは、最もその被害をうけている
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