接敵
鬼の金棒が振り下ろされる。
腰につけた物理シールド装置が前方の動態に反応し、防護シールドを展開する。金棒は俺の顔と残り1cmの距離でシールドに阻まれ、ピタリと止まった。同時にシールドの衝撃分散波が、空間に広がる。そのままの体勢で、鬼が金棒の柄を右に二回ひねると、金棒が唸りを上げ、急速充電を始める。急いで電磁放射を避けようと、右前方に転がろうとする。しかし先の戦いで負傷した右足が言うことを聞かない。力を入れるが、激しい痛みが走る。たまらず右膝が崩れ、それに続くように体が地面に向かって沈み込む。
逃げきれない
充電を終えた金棒から放射の音が聞こえ、その場から動けない体を、金棒から放たれた電磁パルスが包み込む。
ジジジ
放射による閃光の後、腰につけたシールド装置から火花が散った。
「<桃太郎、シールドの信号ガ途絶エタ。オソラくショートだ。モウ使エナイ!>」
上空を旋回しているキジからの念波通信が脳内に響く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます