第18話 追記。幻影と現実の狭間で。

 東日本大震災から、もう7年が経ちました。犠牲者の皆様のご冥福をお祈り申し上げます。

 東日本大震災で家族を失った人の中には、少なからず霊体験をされた人がいるそうです。

 これから話すエピソードは、東日本大震災より数年前から始まります。

 ある時から、ビジョンを見るようになりました。それは、東京で大地震が起こるというものです。そして私はヘリコプターに乗っていて、そこに大津波がやって来ます。それは、ヘリコプターの高度にまで達する大津波で、私は慌ててヘリコプターの高度を上げます。これで東京もお仕舞いだと思いながら。

 繰り返し、このビジョンを見ました。なんで、こんな光景が何度も頭に浮かぶんだろうと思いつつ、それほど気にしませんでした。

 それから数年して、東日本大震災が発生しました。その時、私が見ていたビジョンは、この大地震と大津波の事だったのではないかと思いました。

 場所は、東京ではなく、東北でしたが、私の心の中では一致していました。あの日の朝、誰も今日、自分が死ぬ、自分の家族が死ぬ、親しい人たちが、と考えた人などいなかったでしょう。本当に、お気の毒です。

 私は、自分の見たビジョンが、東日本大震災に似ていると思いつつも、東京で大地震が起こるなどというのは、災害を特集した番組では必ず採り上げられる例なので、そのせいかな? と思いました。

 ところが、その後、別のビジョンを見るようになりました。それは、知的障害者施設に「伊達直人」を名乗る人が、お菓子の差し入れをして、施設の職員が喜んで知的障害者に食べさせると、実は毒入りの菓子で、みんな死んでしまうというものでした。

 犯人は、知的障害者は生きていても仕方ないという身勝手な理屈で犯行を実行し、施設の責任者が泣いて遺族や世間に謝罪し、自殺するというラストでした。

 このビジョンを繰り返し見ました。すると、ある日、津久井やまゆり園で、元職員の男が、知的障害者19人を殺害するという痛ましい事件が、現実に起きてしまいました。

 知的障害者だからといって、殺していいはずがなく、まったく身勝手な理屈での犯行で、犠牲者の皆様のご冥福をお祈り申し上げます。

 そして、これまたビジョンと現実が、リンクしていたとしか思えないのです。私が何度もビジョンを見てから、それに似た事件が起きる。

 別の話をすると、ある日、急に子供の頃に見たアニメの「タイムボカン」を思い出し、何度も「タイムボカン」の内容を思い出したり、エンディングの歌を口ずさみました。

 すると、「タイムボカン24」という新番組を始まったのです。私は事前に、新しい「タイムボカン」のシリーズが始まるなど、まったく知りませんでした。

 東日本大震災や津久井やまゆり園の事件を思わせるビジョンから、かなりスケールダウンしていますが、これも私にとっては不思議なのです。

 なぜ、それまで忘却していた「タイムボカン」を突然、思い出したのか。そして、「タイムボカン24」が始まったのは、本当に偶然なのか?

 ただ、私は自分に予言の能力があるなどと言うつもりはありません。熊本の地震の前には、なんのビジョンもありませんでした。新燃岳の噴火や御嶽山の噴火、草津白根山の噴火なども、まったくビジョンを見ませんでした。

 私に予知能力など無いのですが、しかしビジョンを繰り返し見た後で、似たような出来事があった、それも事実なのです。

 もしまた、何かビジョンを見たなら、今度はブログにでも書いて、それが現実になるか、フォロワーさんにも確認してもらいます。


 突然、思い出したんですが、ず~っと昔、姪が事故を起こすビジョンを見て、姪が病院のベッドの上で私に、「大怪我をしてしまいました」と普段は私には使わない敬語で報告するビジョンでした。繰り返し、そのビジョンを見ていて、忘れた頃になって、姪が自転車で転倒。怪我をして、しばらく腕を包帯で吊っていました。

 その時は、ビジョンが現実になったとも思わず、いままで忘れていました。今にして思えば、ビジョンが現実化する最初かもしれません。

 ビジョンが現実化するのか、未来がビジョンで見えるのか、ただの偶然か知りませんが、あまり縁起でも無いビジョンは、もう見たくありませんね。

 いま、思い出した事が。たまたま何気なくニュースを見たら、ある女性のニュースをやってて、登山のニュースでした。

 私は、女性が登山で遭難したニュースだと思って、チラッと見ただけで、ニュースを見るのをやめました。

 次の日だったか、その女性が登山に成功して、下山の途中で連絡がとれなくなった、遭難したニュースをやってました。

 つまり、前日に私が見たニュースは、遭難したニュースではなく、登山に成功したというおめでたいニュースだったのです。

 それを遭難したニュースだと思い、本当に次の日に遭難したという、これも単に私の早とちりと考える事もできますが、知らず知らずのうちに遭難を予見していたというのは、少しおこがましいですかね?

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