クライベィの苦悩

@tamako4444

第1話

カリフォルニア州南部のサンディエゴに男は存在していた。もうひとつの都市部ロサンゼルスに隣にあるこのとしは人通りが多く正月には国民の2倍もの人が集まる大都市圏である、この男は名はクライベイといった。


8月30日 真夏の終わり頃、クライベィはサンディエゴ駅の付近にあるグラッチェというホテルで暇を持て余していた、明日、現地時刻で4時の飛行機でスイスのチューリッヒに帰省するのだ、それまでにだいぶ時間があった、なのでサンディエゴを散策することにした。クライベィはホテルを出た、このところ不遇の連発である、この前は自転車で転んで大怪我、そして昨日飛行機に乗り遅れた、あまり気分が浮かないのにまだ知らぬこの地でひとりで旅をしなければならないのは皮肉だった、元々は宝くじで当てた楽しい旅行になるはずだったが、不運なことに一緒に行く予定だった彼女が旅行に前日になって不倫が発覚、その後の談義の末別れることにせめて旅行には行こうと誘ったがこれ以上なんの意味があるのかと言われた、最初からこの女は私を利用する気だったのだ、私との恋は遊びだったのである、結局彼女は行かず自分一人で行くことになった、友達を誘おうかと思ったがやめた、とてもそんなことを言える口ではなかったからだ、前日になって不倫が発覚して旅行できなくなったなんてあなたはいえるだろうか、そんなこんなで私の最近は最悪だ、


ホテルをでてから30分クライベィはあることに気づいた しまった!財布を忘れた!やはり付いてない。クライベィはホテルに走った、

ホテルの嬢にカードをもらい自分の部屋に急ぐ、ちなみにこのホテルはカードロックだ、カードを読み取り機に通す。なんて最悪だ財布を忘れてしまうなんてゆっくりとドアを開けた。財布を探す、なかなかみつからない、腹がたったのでじぶんのかばんをけりばす、

「くそが」っとつぶやき、財布を探し続ける、しかしない、ダンスを開けてみるがない、靴箱を見てみるがない、洗面所やバスルームも見てみるがやはりなかった。なぜだ、腹立たしさが焦りへと変わった。ズボンのポケット、カバンの中も調べたがなかった。念のためホテルのスタッフにきいてみたが財布など知らないと言われた。一応スタッフがホテルの中全部を調べまわしたがなかった、しかたなく部屋に戻る。財布にはパスポートや現金がはいっている、これでは帰れない、つみである。もう、クライベィは疲れ切っていた時刻は午後9時になっていた、不運だ、不運すぎる。もう死にたくなった。クライベィはベッドに横になりそのまま眠った。

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