第3話 どうしちゃったの私

順調な中学生生活。無事二年生に。

学生生活の醍醐味でもあり一大イベントのクラス替えが待っている。


とはいえ田舎なものでクラスは二つしかない。

このころは好きな人もいないし別にクラス替えなんて気にかけるようなことではなかった。仲いい友達が離れなかったらいいな~ってだけ。



新学期、人生初のクラス替え。メンバーはすっかり変わって去年とは空気感も全く違ったのを覚えている。



二年生になってしばらくたったころ、ふと思う。





…なんかつまんないな。静か。何か物足りない。なんだろう。




そんなことを考えていたら授業が終わった。

楽しそうな笑い声や話し声とともに隣のクラスの子達が別の教室から帰ってきた。

私たちのクラスのほうが廊下の手前だったため、隣のクラスの子達は私の教室の前を通過する。



そのとき胸がキュッと、苦しくなった





平西だ。





なんだろう。久しぶりに見た気がする。


あ、一緒に歩いてるのはー…ももかだ。

そういえば付き合い始めたんだっけ。風の噂で聞いた。


いざ目の当たりにするとなんか考えるもんがあるなあ。なんて思ってその日は終了。




それからというもの心にすっぽり穴が開いた気分だ。なんだろう、心なしかいつもより肌寒い。気のせいかな。





いや、もうすぐ冬が来る。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る