Packet 14.No one is around to see you. ~一人ぼっち症候群~

 カルエ・アイラの両者間に血の繋がりは無い。各国から集められた実験体としての共通点しかなく、廃棄されず残った数少ないモルモット。

 そんな二人が互いに手を取り合うようになったのは、過去に実験と称した戦地参入が切っ掛けだった。


 当時。家族諸共全てを失い逃げ出す事しか頭に無かったカルエは、作戦の最中でアイラと行動を共にし、彼女によって救われた。

 幼く優しい彼女はカルエにとって妹であり、同時に姉でもある。たとえ言葉が話せなくとも、傍で包んでくれるアイラに救い上げられた彼女は、滑り落ちたフラスコの中で第二の家族を手に入れたのだ。

 だからこそ、逃げたいという気持ちは消え去って、何時しかそれは守りたいという呪いへ変わる。


「さて嬢ちゃん。俺の言いたい事は理解できるな?」


 湿りを帯びた朝の空気が木々を埋める様に行き渡り、男の口元からは細い紫煙が立ち昇る。大型の旅行鞄に座る男の後ろには、女を交えた仲間が三名控えており。うち一人の大男は、鼻歌まじりにカルエの体を組み敷いている。

 昨夜から始まった二人の逃走劇は、狩人側の勝利として幕を下ろしていた。


「後学の為に教えてあげると、人混みは紛れやすいし盾にもなる。反面、人目につきやすく足取りを辿り易い。逆に夜は人目も無く視界も悪いから逃げるにはうってつけだけど、追われ始めるより先が効果的だし、何より逃げ切る準備とスキルが必要だ。犯罪者でもない君達が選ぶとするなら、どう考えても前者を選ぶべきだったね」


 三人のうち若い細身の男はそう言うと、次があればと付け加えて手にした残りの携帯食を口の中へ放り込む。残りの女は何処かへ連絡を取りながら、荷物の纏め始めていた。


「俺達は仕事をこなさなきゃならない。お前さんらの子守も当然仕事の内だが、嬢ちゃんだけが見つけられる金のガチョウを連れ帰るのも大事な大事な仕事の一つだ」


 捕まってなお二人が踏御の事を話さなかったのは、同族を思っての事ではなく保身の為。クライアントの意向とはいえ、彼らはその情報を得るために二人を連れ立ってこの地に赴いたのだから、既に出会っていると知れば即座にへと移行するのは目に見えており、深手を負って選択の幅を狭めぬよう、逃げるチャンスを得られる様に出来る限りの時間稼ぎが必要だった。


「なに、たいして大きい街でもない。お前さんの能力があれば夕暮れまでにはここへ連れて来れるだろう?」


 溜まった息を排煙し、男は背後へ目配せする。大柄な男はその自慢の腕で抑えていたカルエの腕を、子供が人形に悪戯するように摘まんで曲げる。関節と逆方向に加わった大きな力は、彼女の顔を苦痛に歪ませ声をあげさせた。

 飛び出さんばかりのアイラの体は対峙する男の腕に阻まれて、弦の様にしなった後。地から離れた足の代わりに地面に大きな尻もちをついて転げ戻る。


「ガキにゃ興味なんてねぇが、最近ご無沙汰だったからな。嬢ちゃんには俺のはちょっとキツくて裂けちまうかもしんねぇが……まぁビッチ御自慢アレでなんとかなるだろ」


 人形遊びを続ける男が自分のベルトへと手を伸ばす。空いた左手一本で器用にズボンを下す準備を始めると、カルエの顔が青ざめて短い悲鳴で息を吞む。

 旅行鞄に座るリーダー格の男はそんな仲間に呆れ額で煙草の尻を叩くと、煙やけをおこした声で怒鳴りつけ、隣の女が大男の尻を蹴り飛ばした。


「俺達の仕事は子守と調達だ。だからお嬢ちゃんらは殺さないし死なせやしない。しかしだ、お嬢ちゃんが俺らの仕事に協力できないってんなら、あっちの嬢ちゃんには泣くほど辛い思いをしてもらう」


 先程までとは打って変わって相手を突き刺し射殺すような眼光に、アイラは体は小さくなる。地についた両手は無意識に体を後方へと引きずって、擦りつぶされた雑草は、緑の煮汁で服を染める。

 男が顎をしゃくって仕事開始の合図を送ると、彼女の体は自然と街へ走っていた。


「隊長は夜になるとすぐ寝ちまうからなぁ、早く戻って来ねぇと誰も俺を止めてくれねぇぞぉ!?」


 下卑た笑い声から始まって下品な言葉の応酬が背後を追う。大切な人を置き去りに、救う為なのかも分からないままに、アイラは走りながら耳を塞ぐ。走ってこけて擦りむいて――開拓された街並みに身を置くと、ようやくアイラは我に返る。


 この時間の住民は都心か市外へ向かう為、田舎風景が残る校外には彼女に奇異の目を向ける者は居ない。しかし人里に下りたところで助けも乞えない状況に、彼女は涙を流すのではなく安堵した。

 服についたこげ茶の土を払い落し、慣れない地理を思い出す。擦り傷を確認し、歩行に支障が出ないことを確認すると、道を真っ直ぐ見据えて歩き出す。どれだけ言葉が不自由でも、どれだけ家族に甘えようとも、彼女は決して幼くはないのだ。


 後天的というよりは研究所での施術による影響で、彼女は言葉を失い理知的な退行を余儀なくされた。故に彼女の能力は表面的な評価しか下されず、だからこそ彼女の芯は強い。幼い彼女になってしまったからといって、それ以前の彼女が消えた訳ではないからだ。

 研究所より以前の彼女。大人である彼女は確かに存在し、離れた記憶として存在する。幼い本能が泣いて逃げてしまっても、挫けない理性が彼女を慰め前を向ける。


「あれ? 君泥だらけじゃん。どうしたの?」


 普段ならば妹に任せきりの迷路をさ迷い歩く。何度目か分からない虚言から逃げ去り、僅かな本音を伝い歩く。

 彼女から声をかける事はしない。荷物を奪われた彼女では表現方法が乏しい事もあるが、なにより非効率であることを彼女はよく知っている。

 彼女はしか掬えない。今考えている事、今話している本音しか分からない。全く別の事を考えている人間が、彼女に対してどう思いどう行動するのかは、彼女に意識が向けられるまで分からない。毒を含む花を幼い彼女は見た目だけでは判断できない。

 千変万化の不思議の国。幼い迷い子にとってカルエの居ない人混みは、茨の森ほどに恐ろしい。


 だからだろうか、聞き慣れたの囁き声が聞こえると、アイラはひたむきに手のなる方へ歩みを進め、彼の姿が視界に入ると堪えた涙で飛びついた。





 学校にも行かず公園からの帰り道。意気消沈の踏御に無情の槍が突き刺さる。散漫となっていたところにかかった重力は、彼を膝を崩すには十分だった。


「うーうっ!」


「アイラちゃん⁉」


 昨夜のうちに市外へ逃げた彼女がどうしてと彼が問うよりも先に、ぐしゃぐしゃになった顔で必死に何かを伝えようと喚くアイラ。何時まで経っても出てこない道具たちに、踏御は彼女のナップサックが見当たらない事に気付き咄嗟に描くものをと巡らせて、偶々落ちていたコンクリートの切れ端を彼女の手に握らせた。

 表通りまでとはいかないまでも、人通りのある路上の端で青年淑女が座り込んで落書きなど、おくられる一瞥は目を背けたくなるものばかりだったが、彼女の落書きはそんな気をやる暇を与えない。

 速筆とはいえ凸凹路上のキャンパスに描かれたのは本当に幼児が描くラクガキで、先日彼が見た彼女の絵とは違い。棒人形の登場人物が黒い背景に描かれただけのものだったが、それでも要点を抑えた彼女の絵は状況を伝えるのには十分だった。


「これって……まさかカルエさん捕まったの⁉」


 袖で顔を拭いながら、アイラは頷きで肯定の意を踏御に伝える。何度も平面なカルエを手で掴んでは、もう片方で踏御の体を揺らして訴え願う。硬いアスファルトを削り取らんとするアイラの指先は擦り切れて、赤く滲んだその手を抑えようと彼は――手が止まった。


「ごめん、アイラちゃん。こんなの、俺一人じゃどうしようもないよ」


「――――」


 泣くすんでの甲高い声が聞こえた後。続く悲鳴が響くよりも先に、彼女の両手は踏御の右腕を掴んでいた。噛みしめる唇は制止の声に応える事は無く、少年の体を引きずってでも道を行く。

 年齢こそ違えぞ男女の差。引き止める事など容易なはずだが、有無を言わさぬ彼女の圧は、少年の迷いを浮き彫りにして抵抗の力さえ奪い去っていた。


 何度か開きそうになる彼の口を先導する彼女の一文字が一蹴する。そんなやり取りを何度か続けているうちに、気付けば人混みの中。意図的に空いたスペースに二人は身を投じでぶつかった。


「何処見てんだクソガキ!」


 開けた歩道に百鬼夜行。彼女がぶつかった鬼はスーツに姿に青筋たてて、今にも不敬を正さんと、目線で金棒振り上げる。

 明らかに礼を押し付ける側の団体から声があがると、空いた空間が更に広がり人の流れが速くなる。我先にその場を離れようとする彼らに対し、それでも今の彼女は怯える事などありはしない。


「うっ!」


「うっ! じゃねぇだろ! ごめんなさいだ、御免なさいぃッ!」


「す、すみません! この子喋れなくて。ご、ごめんなさい!」


 後顧の憂いよりも眼前のトラブルに我を取り戻した踏御がアイラを庇い頭を下げていると、百鬼の中から見知った人物が顔を出す。一度目はコックコート、二度目は袴姿。そして今回は黒いスーツを着こなすオールバックの冬治が割れた行列の中から二人を見据えていた。


「おや、たしか君は」


「冬治、さん? どうしてこんな所に」


 答え合わせを告げる様に杖を叩く音が鳴り、いっそう広がった行列は頭を垂れ、冬治の後ろからは鈍色の老人が姿を現す。一見すると杖つきのご老体だが、杖を持つ左手は明らかに無機物が杖と連結されており。羽織の下から覗く白を基調とした般若柄の帯は、老人に威厳を持たせるには十分だった。


「なんや、冬治の知り合いか?」


「あぁいえ、以前市長の息子と神社に訪ねて来たもので」


「あぁ我妻さんとこの知り合いか。学校休んでデートすんのも構わんが、あんまりおいたが過ぎると、ワシらみたいなんに捕まるでぇ」


 右手をわきわきさせて小馬鹿に笑う老人は日常の一コマそのもので、だからこそ踏御は今アイラに連れられて非日常に向かおうとしている事を忘れてしまいそうになる。

 緩んだ精神は愛想笑いを返しそうになっている顔を整え、大人である冬治ならばと口を開く――まるで隣の彼女から逃げる様に。


「あ、あの! 冬治さん助けて貰えませんか? 今この子の知り合いが悪い人に捕まってて――」


 されど答えは返ってこない。待てども待てども口は一向に開く事はなく、もとより彼は踏御と目を合わせてなどいない。

 懇願から焦りに変わろうと、静から動に変わろうと、彼に返ってくるものは固い樹脂からの痛みだけだった。


「坊主、こいつはうちのもんでの。こいつに何か頼みたいっちゅうんやったら、話しかける相手が違うんとちゃうか?」


 痛みに抑え俯く踏御に老人は気にする事無く杖を向ける。切っ先で彼の顎を強引に持ち上げると、いやらしい笑みを浮かべて瞳の奥を覗き込んだ。


「ええのぉ、負け犬の目じゃ。被害者面して他人を平気でおとす事が出来る目じゃ。そんなんでお願いなんてされてしもたら、取って食われても文句は言えんのぉ」


 痛みからか恐怖からか、青ざめる彼の顔を見て笑いの止まらぬ老人。獲物の前で舌なめずりをしていると、庇われていた女が二人の間に割って入った。

 突然の出来事に杖を引っ込めた老人は、次の瞬間軽快に笑い。立場が入れ替わった少年は彼女の体越しにその声を聞いて肩を震わせる。


「ええのぉ、ええのぉ! 嬢ちゃんの方がよっぽど交渉し甲斐がありそうや。嬢ちゃん、何ぞ頼みたい事があるなら言うてみい」


「うっ! うーう、うっ!」


「なんや、口がきけんのか。おい坊主、代弁せえ」


 化け物や祟り神とは違う。同じ生物から向けられる恐怖に、委縮した踏御は恐る恐る事情を説明する。彼女の目的、敵の情報にその人数。現場を知らぬ彼には正否までは分からないものの、昨夜カルエから受けた情報と、先程の絵から推測できる情報を肩を震わせながら紡ぎ出す。

 ようやく話し終えた彼は息を吐き出すが労いの一言も告げられず。もとより見向きもしていなかった老人は、彼女の前で首を捻る。


「雇われとはいえ場慣れしてんのが少なくとも四人……ちぃと辛いな。やってやれん事も無いが、嬢ちゃんから取れるもんなんぞ精々その体くらいしかなさそうやしのぉ」


 杖を鳴らす老人は、自分の兵隊と彼女が釣り合うかどうか値踏みを始める。視線を一身に受けるアイラは未だ踏御を庇い老人に対し威嚇を続けてはいるものの、僅かな体の振動は、他ならぬ踏御にだけ伝わっていた。

 脅しは多少あるものの、老人の出す交渉内容に差異は無いだろう。ならば彼女の能力を鑑みて、自身がまな板の鯉である事に気付いていないはずは無いのだ。それでもなお、今の彼女は彼の前から離れない。


「あ、の! 俺が、俺が払います!」


 小さく震えるアイラを隠す様に、今度は踏御が前に出る。意を決した行動だったのか、恥辱のあまり詭弁を弄する愚行か。そうすべきだと彼の体は老人の前に晒される。

 老人はその行動に心を打たれる事も無く。むしろ交渉の邪魔をされた事に対しての当てつけとして、彼の足に鞭打った。


「なんや坊主。生きとったんか?」


「その、俺が、この子の代わりに払います。なんでも、しますからッ!」


「ほっほ、口だけは動くぞこの木偶。まぁ死肉もバラして売ればそこそこの値にはなるのお!」


 会話が途切れてなお、終始止まらぬ杖先が踏御の両足を打ち叩く。代わる代わるに打ち付けられるその鞭打ちは、老体から繰り出されるものとはとても思えず。まるで賽の河原の鬼が如し。何度か膝をついても止まぬ猛攻に、それでも彼はどういう訳か


 何処を打たれているのか分からなくなった時点で、鞭打ちはようやく終わり。息も切らさぬ老人は、最初と同じ様に彼の顎を杖先で持ち上げる。

 老人の目は真っ直ぐこちらを射抜いており、今度は踏御もそれに応える。そこに来てようやく、老人から放たれる威は男衆を連れ歩いている事でも、無機物の腕や般若の帯によるものでも無いことに気付く。彼こそが羅刹鬼であり、付き従う彼らもまたそんな彼だからこそ頭を垂れているのだ。


「はっはっは! こいつ息を吹き返しよったぞ! ようしよし、そんなら担保は坊主や。冬治、何人か見繕え」


 何時の間にか必死に抵抗するアイラを抑えていた冬治が一言頭を下げて列に戻る。審判に耐えた踏御は走り寄るアイラを受け入れようとするも、痣だらけとなった足では、半身で受ける事しか出来なかった。

 彼が腰をついた体で唸るアイラをなだめていると、その横に影が立ち。一つ大きく杖が鳴る。


「坊主。簡単に何でもしますなんて言わん事や、商売でそれを言うてしもたらあっちゅう間に素寒貧や。どんだけ分が悪かろうと、相手と同じ卓に座る。これが商いの基本や」


 それだけ言い終わると、夜行の頭は列へと戻ろうと体を翻す。だが、歩み始めの第一歩でその足は再び止まり、列の向こうからは陽気な声が木霊する。

 しばらくして列の奥から現れたのは、頭を抱える冬治を傍らに数名の男衆を引き連れた蛍の姿だった。


「蛍。お前来とったんか」


「いやいやー、ちょっと気になる組み合わせを見かけたもんでついつい」


「まぁええわ。冬治それで全員か?」


 問われると答える冬治だが歯切れが悪い。そんな様子に老人が訝しんでいると、蛍が甘えた声で老人の下へすり寄った。


「ねぇ~ん叔父貴ぃ~。私も参加して良いでしょ~? 参加したいのぉ~ん」


「だ、駄目ですってお嬢さん! 相手は場慣れした連中で――」


 そこまで言って男の声が止まる。よく見れば最初にアイラと口論をしていた男で、先程の青筋は何処へやら。今度は蛍の顔色を窺うや否や、顔面蒼白になって口を噤んでいた。

 どう見たところで無理を通そうとしているのは明白で、歯切れの悪い冬治が頭を抱えている理由も、つまりはそういう事なのだろうと容易に想像できる。


「あの子達ぃ、うちの大事なお得意様でもあるからぁ~。それに私が出た方が色々小回り効くでしょ~?」


 羅刹に抱き着き頭を撫でる女の様は、正に珍妙としか言い様がなかったが、決して誰も口には出さない。それを許されているのは、蛍だからこそなのだろう。

 孫の駄々に折れたのか、疲れ果てた老人の顔は親のそれで、渋々彼女の同行を許可すると、彼女の頭を一撫でして男衆と同じく並ばせた。


「ええかお前ら。この二人はわしの大事なお客さんや、傷一つ付ける事は許さん。命に代えても守り通せ!」


 鬼の喝に兵隊たちが一斉に頭を下げて声を上げる。忘れられていた通行人の波が一層大きく距離を開き。路上に座っていた少年は、変わらず陽気なウェイトレス兼巫女によって起こされる。


「さてさて騎士きゅん。囚われの姫を救う旅へ出発だー!」


 RPGの勇者宜しく、蛍一行は仲間を連れて敵の根城へいざ向かう。勇者はもう一人の姫を片手で抱き寄せ、転びそうな騎士を支え行進する。

 気付けば泥の様な雲の隙間から、陽光が彼に差し込んでいた。


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