黙祷―今日という一日に。
夏蓮「気をつけ!
柚月「……」
咲「……」
梓「……」
叶恵「……」
唯「……」
きらら「……」
美鈴「……」
菫「……」
凛「……」
メイ「……」
信次「……」
夏蓮「……
一同――「「「「よろしくお願いします!!」」」」――
夏蓮「……茨城県に住む
柚月「正直当日の恐怖は、小さかった
咲「あのときは授業中でさ……。ずいぶん長い時間、机の下に隠れたよね……」
梓「死ぬのかなって、本気で思った……。今日が命日なんだろうなって、声も出せなかった……」
叶恵「家に帰れば、家族たちと再会はできたけど……不自由な生活が
唯「電気にガス、それに水道はストップ……。ライフラインのくせに、思うまま使えなかったっけな……」
きらら「井戸を引いた御近所さんの家に、何回も水を
菫「でも、まだまだ解決への道は険しかった……。だって、肝心な
凛「スーパーはどこもやってなかった……。幼い子や赤ちゃんにまで、長い空腹という凶器を突き付けたの……」
美鈴「交通手段だって……うちの親たちはスッゴク困ってたっす……」
メイ「gasoline を入れるためだけに、
信次「二度と、あんな経験はしたくない……。体験したみんななら、誰しも訪れた気持ちだと思う……」
夏蓮「それでも、絶望になんか決して
柚月「
咲「それはとても純粋な気持ちでね……。ただ
梓「いつまでも
叶恵「日本中の人たちから応援されたのも、
唯「声援だけじゃねぇ……。寄付金とか、食料とか、服も貰えた。みんなからの色んな想いが、形として届いたんだ!」
きらら「少しずつ……。ホンの少しずつだけど、きららたちの生活は取り戻していけたにゃあ。優しいみんなのおかげで」
菫「学校も再開することができて、友だちや先生と会えた喜びもあった。初めて、普通って
凛「小さな幸せが、とっても大きな幸福だったの」
美鈴「大切な人の隣にいられて……。それだけで、泣いたときもあったっす」
メイ「生きてて良かったって、心の底から思いマシタ」
信次「だからまずは、応援を受けたボクらにも、言わせてほしい言葉があるんだ。どうか、聞いてください」
一同――「「「「ありがとうございましたァァ!!」」」」――
夏蓮「……でもね、未だに苦しんでいる人がいることも、忘れてはいけないの!」
柚月「
咲「まだまだ立ち上がり切れていない人が多いことも、残念だけど現実……」
梓「六年経っても、まだまだ完全復活とは言えないんだ……」
叶恵「だからこれからも、みんなの想いを一つにしてほしいのよ!!」
唯「想いを一つに……。みんなが笑い合える、ごくありふれた生活でいいんだ」
きらら「辛いことが多いのはわかってるにゃあ。こうやってあの日のことを話してることも、無礼だって言われるかもしれない」
菫「だけど、あたしたちが汚れることで、誰かの役に立てるなら……」
凛「
美鈴「だってそれが、うちらがここに生まれた理由っすから!」
メイ「
信次「お節介を越えた無礼極まりない。ボロボロに叩かれるかもしれないし、嫌な気持ちになる人も現れるかもしれない……」
夏蓮「それでも、どうしても! 助けてくれた人たちへ! 助けてくれている方々へ! まだ苦しんでいるみんなへ!!
一同――「「「「心を一つにッ!! ガンバれっ! ニッポンッ!!」」」」――
忘れてはいけない以前に、忘れることができないトラウマ――それが東日本大震災。
あれから今日で六年が経ちますが、未だ十万人以上の方々が苦悩を強いられている状況です。まだまだ道のりは長い様子が否めません。
私自身の生活も被災を受けた訳ですが、今では応援するべき側として過ごしています。何をしているかを答えれば、イイ人ぶっている気がしてならないので伏せます……。
まだまだ余震も続く中で、安心できる環境とは言えないのかもしれません。ですが、どうか一人でも多くの方々に、輝ける未来と煌めく希望が訪れますようにと、私個人から御祈り申し上げます。
また、遠方から長き応援を続けて下さっている方々にも頭が上がりません。ホントに勝手な意見だと自覚しながらの発言ですが、どうか今後も復興のために、皆様の御力を
復興できる未来を、みんなといっしょに信じて、私にでもできる支援を続けていきます。
田村優覬
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