12月6日 姉の日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
本日2017年12月6日は『姉の日』である。
姉の日は、漫画家で姉妹型研究家の畑田国男が1992年に、「妹の日」の3箇月後であることと、この日が祝日の聖ニコラウスにまつわる三姉妹伝説から提唱し制定されている一日である。
諸君らの中に姉がいるものはいないか。
いるものは恐らく理解できないだろうが、姉がいない身からすれば姉ほど羨ましい存在はない。
私は今までの人生の中で、何度も何度も姉が欲しいと願い続け、そして当然の如くそれが叶うことは無かった。
では兄がいるものはどうだろう。
その兄がもし姉であったら良かったのにと考えるものはどれ程いるだろうか。妹がいなかったものは妹が欲しかったと感じるのではないだろうか。両親がいなければ、それを望むのは至極当然だろう。
結局はないものねだりになるのだろうが、これはもしかしたら人間の繁栄本能にも繋がってくるのやもしれない。私が姉萌えな事を差し引いても説明が付く事象ではないのかもしれない。
姉がいれば姉が、妹がいれば妹が、兄がいれば兄が、弟がいれば弟が、両親がいれば両親が、時には鬱陶しく感じてしまう事がある。だがもし、諸君にその存在がいなければ、必ず傍にいて欲しいと思ってしまう事を、あなたは深く覚えておくべきだ。
今日は姉の日、特別な一日である。
我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。
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