9月23日 万年筆の日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
本日2017年9月23日は「万年筆の日」である。
万年筆の日は、1809年のこの日、イギリスのフレデリック・バーソロミュー・フォルシュが金属製の軸内にインクを貯蔵できる筆記具を考案し、これの特許をとった事を記念して制定された一日である。
万年筆と言えば、高級筆記用具として、持っている事はある種のステータスであった。筆圧をかけなくてもすらすら書ける事、筆跡や書き味が独特であるという面白みがある中、やはりボールペンと比べると、メンテナンスが大変だったり、文字が渇きにくかったりと、デメリットも目立つ。
万年筆、と言うからには壊さない限りいつまでも使えそうなものだが、一番多い故障は長年使わなかった事によるインクの固着だそうだ。これを防ぐためには定期的に万年筆を使い続けるのが一番だそうだが、時の文豪たちもまた、この万年筆に駆り立てられて名作を生み出していったのだろうか。
パソコンで文字を打つことが多くなったこの時代だからこそ、ここぞと言うときの為にポケットに一本、万年筆を忍ばせておくのも悪くないかもしれない。
今日は万年筆の日。特別な一日である。
我々は本日を祝福し、過ごさねばならないだろう。
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