9月9日 男色の日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
本日2017年9月9日は「男色の日」である。
男色の日は菊の節句であることから制定された一日である。
なぜ菊の節句が男色へと繋がるのか。純粋な私にはわかるべくもない。
日本ではあまり受け入れられぬ男色。だが、歴史を辿れば仮の権力者たちが最終的に行きつくのはなぜか同性への恋慕であるケースは少なくない。
当然ながら男同士では子孫を残すことが出来ない為、同性相手に発情すると言うのは生物学的になんのメリットもなく、理解しがたい感情である。しかし、いつの時代においてもなくなることは無い。
面白いのは、それは決して性同一障害を発症しているわけでもなく、男性は男性のまま男性を好きになるという事だ。左に鍛え上げられた男、右に豊満な色香を漂わせる女がいたとすれば、誰でも右手に走り出しそうなものだが。
ところで、近年、更に変わった男色が見えてきた。
それはBLである。
女性視点で、男性同士が絡み合う様に性的趣向を感じると言うのは長い歴史においても存在しなかったはず。今より数百年後には、もしかしたらBLが新しい文化の始まりとして歴史の教科書に載る事になるかもしれない。
今日は男色の日。特別な一日である。
我々は本日を祝福し、過ごさねばならないだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます