第685話関白殿、二月二十一日に(40)
清少納言先生:続きをお願いします。
舞夢 :了解しました。
女院様の御桟敷から、「ちかの塩釜」にちなんだお便りが届けられ、中宮様がお返事をなされます。
また、魅力あふれる贈り物を、贈答しあう様子も素晴らしいと思います。
法会が終わり、女院様は御帰りになられます。
皇太后宮職の役人と上達部などで、今回はお出ましの時の半分程度の者が供奉申し上げています。
さて、中宮様が、帝の許へお出ましになられたことを知らないで、女房の従者たちは、中宮様が二条の宮にお戻りになられるだろうと思い、全員、先回りをして二条の宮に戻りました。
しかし、どれほど待っても、私たち女房の姿を見ることもなく、夜は更けてしまいました。
私たち女房は、宮中に供奉したので、従者が夜着を届けてくれるのではないかと、待っておりましたが、どれほど待っても従者が姿を見せず、声も聞こえないのです。
清少納言先生:はい、そこまで。
舞夢 :従者は状況を把握していなかったと。
清少納言先生:何しろ、帝からのお話が急だったのです。
舞夢 :少々、察しがわるいような、連絡が上手に出来ていないような。
清少納言先生:どうにもならないことではありますが。
※関白殿、二月二十一日に(41)に続く。
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