第635話うれしきもの(4)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


それほど打ち解けた人ではない人が語った故事や歌などで、私が知らないものを、偶然他人から聞きだした時も、うれしく思います。

ある程度の時が経過してから、様々な書物などの中かから、それを見つけ出したのは、格別に面白い。

そうだったのか、あのことは、ここに書かれていたのかなどと、そのことについて語った人の気持ちまで慮られるので、面白いのです。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :思わぬ発見ということなのですね。

清少納言先生:その時代とか、その人の状況まで察して、二重にも三重にも楽しめるのです。



※うれしきもの(5)に続く。

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