第626話人のうへ言ふを腹立つ人こそ

清少納言先生:今日は人のうわさ話についての、お話です。

舞夢    :了解しました。訳をしてみます。


他人がうわさ話をしているのを聞きつけて、腹を立てる人こそ、全く理解できない人だと思うのです。

何故、人のうわさ話をしないでいられるのでしょうか。

わが身などはさしおいて、様々に文句を言ったり、批評などしたくなるものが他にあるのでしょうか。

そうは言っても、他人のうわさ話をするのは、一般的にはよろしくないことらしくて、そのうえ、自然にその言われた当人の耳に入って、恨まれてしまうのも面白くないことになります。

それと、あまり関心が無いような人については、可哀そうだくらいで大目に見ているし、たとえ何かがあったとしても、我慢して言わないだけなのです。

そういう人でなければ、はっきりと口にだしますし、笑ってしまうに違いがないのです。


清少納言先生:はい、お疲れ様。

舞夢    :当たり前と言えば、そうなりますね。

清少納言先生:どうでもいい人には、言いません。

舞夢    :ストレスのたまる複雑な宮廷社会では、そうでもしないと。

清少納言先生:その通りです。



※ほぼ、どんな時代でも、これは変わらないと思う。

 その変わらない現実に対して、目くじらをたてる人の方が、器量が狭いのではないだろうか。


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