第491話宮にはじめて参りたる頃(14)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


嘘をつくなど、どうしてあるのでしょうか。

そんな半端な思いで、大切に思って申し上げているなどというものではないのです。

呆れるべきことは、あのくしゃみをした人の方が、嘘をついたのだと思います。

それに、誰があのような憎らしいことをしてくれたのかと思います。

そもそも、このような場所で、おおきなくしゃみなど、とんでもないことと思います。出そうになったとしても、場所柄を考えてこらえてこらえて、出すべきなのに、本当に許しがたいと思うけれど、、あだ主仕をはじめて間もない頃だったので、恐れ多い中宮様には、なんとも言い訳を申し上げることもできず、夜も明けてしまいました。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :中宮様の誤解か、演技なのか、なかなか判定も難しいですね。

清少納言先生:まだ、最初の頃は、どう接してよいのかわからなかったのです。

舞夢    :それにしても、くしゃみ程度で、と思うのですが。

清少納言先生:ただ、それで中宮様が、そのようになってしまった以上は、困ってしまうのです。


宮にはじめて参りたる頃(15)に続く。

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