第430話故殿の御服の頃(4)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


中には、左衛門の陣にまで行って、はしゃいでしまった人もいるようです。

その様子を、

「こんなめちゃくちゃなことは、普通しませんよ」

「上達部がお座りなさる椅子に女房たちが登るとか、その上、太政官たちが座る床子を倒して、とうとう壊してしまうなんて」

などと言って、真顔で怒っている人もあるけれど、女房たちは何も気にしません。

建物自体が、かなり古くて、その上瓦葺のためでしょうか、言いようがないほど暑いので、身分の高い女房でさえ、御簾の外に出て、横になっています。

それと、やはり古い建物のためでしょうか、ムカデなるものが、一日中落ちて来ますし、大きな蜂の巣がありまして、それに蜂がたくさんたかっている様子が、本当に恐ろしく思います。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :大騒ぎなんですね。

清少納言先生:それだけ、元気がいいのですよ。

舞夢    :やはり瓦葺きのほうが、夏は暑いのかな。

清少納言先生:そうですね、全然違います。


故殿の御服の頃(5)に続く。


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