第337話関白殿、黒戸より出させ給ふとて(2)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


権大納言伊周様は、しっかりとした重厚な雰囲気ながらも、すっきりとした美しい御姿でもあり、威儀を正し、下襲の裾を長く後ろに引き、格式に則った様子で控えておられました。

本当に素晴らしい御姿です。

確かに、ご子息ではありますが、大納言様という高貴な御方が沓を取らせ申し上げなさるのですから。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :重々しさの中にも華やかさを感じます。

清少納言先生:道隆様と伊周様、関白と大納言の関係の前に、実の父と子の関係がありますが、これほど立派な親子の関係はないと思われたのです。


関白殿、黒戸より出させ給ふとて(3)に続く。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る