第156話ありがたきもの(3)

清少納言先生:それでは、続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


物語とか和歌集を書き写す作業で、元の本に墨を落とさないこと。

立派な綴じ草子の場合は、本当に神経を使って作業をするけれど、ほぼ全て、汚れをつけてしまうようだ。

男女がそうであるように、女同士でも将来も仲良くしようと固く約束してあっても、そんなことは滅多にない。


清少納言先生:はい、お疲れ様でした。

舞夢    :これもわかりやすいですね。

清少納言先生:書写は単純なようで、神経を使うのです。

舞夢    :それでも難しいと。

清少納言先生:さて、師匠と弟子は、いつまでも?

舞夢    :それは、いつまでもです。


ありがたいことは、本来の意味は「滅多にないこと」。

最近は「お礼」の意味で使うことがほとんど。

普通に使っているけれど、古代の人が聞いたなら、首を傾げるのだと思う。

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