第72話七月ばかりいみじう暑ければ(4)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


女君は誰か人のいる気配を感じたので、衣をかぶったまま見ると、違う男君が微笑みながら長押に身を乗り出すように座っている。

かつて見知ったお方で、遠慮もいらない人だけど、なれなれしくもできない。

それなのに、癪にさわることは、寝姿を見られてしまったこと。

「一段と去られた男君の様子がしのばれる朝寝のお姿ですね」などと言って、今度の男君が簾の中に、身体を半分入れてきたので、

「露が置く・・・私が起きるより早くお帰りになった人のお気持ちなど、わかりません」と応える。

わざわざ書き記すほどの面白い話ではないけれど、男女のそう言う話は悪い感じではない。


清少納言先生:はい、お疲れ様。

舞夢    :なかなか、好きもののお方ですねえ・・・

清少納言先生:お互いに相手が変わっている中で、それでも男女の仲はね、いろいろです。


現在の男女の恋愛関係と似通う部分と異なる部分があるのかもしれない。

悪く取ると、乱れている。

良く取ると、自由。


ただ、現在の価値観で捉えるのも、それはゴウマンなのかとも思う。

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