第51話心ゆくもの(2)
清少納言先生:続きをお願いします。
舞夢 :了解しました。
調半の双六遊びで、調の目が続けて何回も出た時。
弁舌さわやかな陰陽師に出会い、賀茂の河原で、受けた呪詛を祓い除けてもらった時。
夜一寝入りした後飲む水。
暇な時に、珍しい人が訪ねてきて、世間話、最近の出来事、興味深い事、好感を持てない事、奇怪に思われる事、いろいろなことを、公私問わずよく知っていて、聞きあきない程度に教えてくれると、本当に満足感がある。
神社とか寺に参詣し、祝詞や願文を読み上げてもらう時に、寺では法師、神社では禰宜が情深く、思った以上にスラスラと淀みなく読みあげてくれた時。
清少納言先生:はい、お疲れさまでした。
舞夢 :予想以上の結果を得られた時ということですね。
清少納言先生:まあ、滅多にないことを書いたのですが。
舞夢 :一寝入りしてからの水は、美味しいですね、それは普通。
清少納言先生:汗をかいた後は、なおさらね。
舞夢 :そうですね、普通より美味しいとの意味ではそうなります。
清少納言先生:舞夢君の時代で共通するのは?
舞夢 :かろうじて、寝起きの水と珍しい人の話かなあ。
寺社の話もあまり実感はありません、多少やっている人もいます。
清少納言先生:陰陽師がいないんですね。
舞夢 :聞いたことないですね、時々自称陰陽師って人もいるようです。
千年も時代が異なれば、やはり社会生活的に、かなり異なる部分がある。
それはそれで、共感できるものを有りがたく思えばいいのではと考える。
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