第39話にくきもの(1)

清少納言先生:今日から、にくきものに、はいります。

舞夢    :りょうかいしました。それでは早速訳してみます。


にくきもの。

何かの準備に忙しいときに来て、長々と話しかけて来る人。

どうでもいいような人ならば、「また後で」と言って、帰ってもらうこともできるけれど、さすがに神経をつかわなければならない人の場合は。そうもできず、それが本当に憎らしいし、なかなか難しい。

硯の中に、長い髪の毛が入っているのに、気付かず、磨られてしまった場合。

また、墨の中に石が入っていて、磨ったらキシキシと音がする時。


清少納言先生:はい、そこまでで。

舞夢    :忙しい時のことは、よくわかります。

清少納言先生:なかなか、宮仕えとかしていると、多いのですよ。

舞夢    :硯の話は、あまり実感がありません。

清少納言先生:ああ、それはそうねえ、髪の長い女性もほとんどなく。

舞夢    :硯で墨を磨るという生活もありません。

清少納言先生:字を書かないの?

舞夢    :書きますけれど、パソコンとかもあります。

清少納言先生:へえ・・・面白そうだ。


清少納言先生は、にっこりと笑って姿を消した。

これで案外、新しもの好きかもしれない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る