アンサンブル

物事にはプロセスがある。結果というものには、そこに到るまでの道がある。そして結果を観測することについては過去と未来、そして現在が伴う。それが知ることなのだから。もし知るとすればそれは結果であるし、そこまでの道じゃない。常に結果のみを認識し続ける。それは過去から、現在、未来まで。林檎はいつから林檎だったのか。そしていつまで林檎だったのか。苗を知っている。林檎だったことも知っている。だがこれは林檎じゃない。土だ。水だ。蟲だ。知っている。林檎に到る道を。否、これは初めから林檎だったのだ。どこにあっても。

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