4



流鏑馬よ蹴り飛ばしてよ呆けがお秋は落雷啓示の葉っぱ




2


折れた人は身を投げる深い深い哀しみが青い青い海へ




3


夕の太陽唐くれないの針持ちて秋かぜ色に女の肌縫う





4


あの人が逝った便りから三月経ちいまだ潰れず少し愉しむ






おや綿毛とひと掬いのうららかさに小指だけを浸して笑う





6


咳をする廊下に鉛が置いてある迂回するのか人は見ている






こつこつと夜雨始まりただ座るコンクリ砕く青の景色へ





肉も果も腐るうだる夏蜻蛉子供そのままカゲロウに

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