チュニィの哲学

鹿江路傍

00.序章

 私の名前はチュニィです。

 個人に与えられた、社会的に通用する名前(つまり戸籍に載っている名前)は別にありますが、私はチュニィという名前をこの私に与えました。


 チュニィというのは、この私の主観的な部分のことを指します。肉体的な意味や社会的な意味を持たない、いわば視点としてのこの私のことです。

 チュニィという言葉に特に意味はありません。チュニィという概念が、何者であってもかまわないように、意味のない名前を選びました。


 チュニィとは何者でしょうか?


 それはまだ、誰も知らないのです。この小文で、多少なり解き明かすことが出来ればよいのですが――。


 そうそう、これはチュニィの備忘録になる予定のものです。私がこれを読み返したとき、チュニィなる存在を思い出せるようにしたためた、個人的なものです。

 ですからこれに一般的な価値があるとも思いませんが、私ではない誰かがこれを読むことを妨げるものでもありません。

 どうぞ、ご自由にお読みください。中には私が考えたことが詰まっているはずです。それに興味がないというなら、そっとこれを閉じた方が良いでしょう。


 それでは、次のページから始まります。

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