公安ものならではとでも言おうか、背中にひんやりとしたものが這う。誰が仲間で、誰が裏切者なのか。誰を信じて誰を疑ったらいいのか。明確にならないまま手探りで捜査を進める刑事たち。公安らしからぬ風貌の主人公が少しずつ事件を詰めて行く様に、何度もドキドキハラハラさせられる。やや重めの雰囲気で進むストーリーが好きな方におすすめ。雰囲気の割に文体は然程重くないので、読みやすいですよ!