生け贄ガチャを回すとき……
石丸慎
第一話 ガチャ
死ぬのが怖いかい?
……怖いか。
……そうだろうな。
そう聞かれれば、君のようなヤツでもそう答えるだろう。
死にたいってヤツは、まぁいないよ。
——
私は
男には
人は何のために生きているのだろう?
君は、どう
何かを
そう、それも
でもどうだろう……為すことか……何かあるのかな?
……思いつかないよ。
でも私には、やりたい事が
生きているってことを、もっと深く
そして、生きている
そこで考えたんだ。色々考えた。それをするために、どうすれば
生の
死だよ。
死についてこそ、まずは理解するべきなんだ。死は
……まず
死に
アンケート
知りたい……知りたいな……みんな、どうするのかな?
この
気になる……気になるな……。
これを知るためにはさ、人をそういう
死ぬかもしれない状況にね。
でもさ、
運が良かったから、たまたま生きているだけさ。
今こうしている間にも、
死神ガチャってなんだって?知らないのかい?どこに目をつけている?
アハハ……そう、世の中、死神ガチャが
見えないガチャを回している。このガチャで出るのは、だいたい白いカプセルだ。白ならセーフ。君はまだ生きられる。でも血の色のカプセルが出たら……当たりだよ。その日が君の、人生最後の日となる。死神の鎌が振り下ろされ、君は死ぬ。
毎日毎日、自分でガチャを回してるのにね……なんて愚かなんだ。それに気がつかないなんてね。
ほんとは知るべきなんだよ、このガチャの
死神ガチャを回すとき、人はどんな顔をしているんだろう?そして、もっとも知りたいのは赤いカプセルを引いた時、人はどんな顔をしているんだろう?
ケータイの使い方はわかるかい?
いまどき、わからないって人の方が珍しいよね。
死神ガチャのアプリを作ってみたんだ。
これを回してみてくれるかい?
赤いカプセルが出たら、ちゃんと君の命は
どういう死に方になるか、それはお楽しみ。今のところ16種類用意してある。
一つだけ死に方を教えてあげようか。やはり見ごたえがありそうなのは、「死神くん」が鎌で君の首をはねるパターンだね。死神くんっていうのは君の後ろの骸骨のことだよ。これはなかなか
さぁ
そうすれば君は
君は死にたく無いんだろ?白を出すといい。白が出れば、君は助かる。
……え、回したく無いのかい?
……そういう
あ、隣のアイコンは気にしないで。
そっちのアプリは「
試作中だが、かなり
でも、今の君には用が無いものさ。
君には君の
さぁ、この死神ガチャを回してくれ。
その時、君はどんな顔をするんだい?
そして赤いカプセルが出たとき、君は何を思うんだい?
そう、画面をタップして。
——ケータイのディスプレイに鮮やかに
【死神ガチャを回します。よろしいですか?[はい] / [いいえ]】
さぁ[はい]をタップだ。回してくれよ——
「おまえよぉ!ガチャでいいカード出たみたいだな?ケータイの通知見たぜ。寄こせよ、なぁ?」
「ほらよぉ、
その画面には
【MATUさんにトレード
というシステムメッセージと、宇陀川から俺に
「
「プッ、宇陀川ひでーな。そんな
宇陀川の
俺は意を決して、
「あの……宇陀川くん。さすがに[SSR+]と[NORMAL+]カードじゃ釣り合い
今、大流行中のケータイゲーム≪ギルド&ドラゴンズ≫。
宇陀川の
「あぁ!?松波、テメェそんなこと分かってんだよ。【フレンドのMATUがスペシャルチケットでシン・バハムート[SSR+]Get!!】ってケータイがブルって表示されてんだからよぉ!あぁ!?お前の
宇陀川の
「あ……う……ごめん!悪かったよ……」
「悪いと思ってんだったら、さっさとカード寄こせよ!?」
「え……うん……」
俺は自分のスマホを
【UDAさんからトレード申請が来ているよ!!】
というシステムメッセージと
【レアリティに大きく差があるトレードです。本当に交換しますか? [はい] / [いいえ]】
俺のスマホの画面に表示された
「あのさ、こうしないかい?俺もう
「あぁ……そうか?たがよぉ、松波。俺はお前の
高二で190センチ超えというチート的な
(これはもう差し出すしかないか……)
俺が思ったその時、良く通る
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