日々に思う。

ま行

いじめ問題

新聞やニュースから興味のあるキーワードを拾って、私なりの考えを書き記す。


「いじめをしてはいけない」

先生と呼ばれていた人達が口酸っぱく繰り返していたが、なぜしてはいけないのか理路整然と説明されたことは一度もなかった。

なぜいじめをしてはいけないか、私なりの経験と答えを整理していこうと思う。


いじめをしてはいけないと言われていじめなくなるやつはまあ存在しないだろう、人を貶める事でしか自尊心を保つことをできない未熟者は言葉の意味を理解しようともしない。

だから敢えて付け加えるのならば「いじめた結果自分に起こる事に文句も言い訳も報復もしないのならば好きにすればいい」これで私ならば虐めをやめる。


私自身が昔虐められていた事があった。

どんくさくてチビだったから虐めやすかったのだろうか、切っ掛けは分からないが気がつけば虐められていた。

耳を引っ張り上げられ大声で汚く罵られた。

服を着ていると傷痕が目立たない場所を重点的に蹴られ殴られた。

荷物持ちしか価値がないと嘲笑われ両手はそいつ(以下Bとする)の荷物で一杯だった。


そんな日常の中で、死ぬために車道に飛び込もうと思った。

だが脚がすくんで車道には出れない、その瞬間が一番情けなくて涙が溢れて止まらなくなった。

その日初めて親に虐めを告白した。

結果として虐めはなかった事として扱われる、担任は痛み分けであると双方の親に説明して解決ししようと必死になっていた。

校長先生だけが私に深々と頭を下げて事の顛末を謝罪した。

いじめが無くなるならこれでいい、明日から普通に生活できるならもういい、そう考えた私は親にもう充分だと親に告げ私のいじめ問題は終わる事となった。


これは私が虐められた結果だ。

今度は私が報復に虐め返した結果を書く。


ある程度年月が過ぎると前に私を虐めていたBは何かの切っ掛けでクラスから孤立するようになった。

私はBに復讐するならば今だと考え、私が受けた屈辱を今度はBの身に刻み付けるのだと静かに決意し行動に移す。

やるにあたっては徒党を絶対組まずに、一人でやることを目標にした。

思い付く限りBを追い詰める方法を考え、暴力も罵声も使わない、他人にはそれが虐めだと分からないようにと思い付いたのは、私の虐められていた事実をネタにBを責め立てることだった。

Bと私にしか分からない悪口をBに聞こえるように話し、Bから受けた虐めを書き記した紙をBの引き出しや私物に挟んだ。

そのうちBを集団で虐める者が現れた。

私は全くの想定外だった、何故ならそいつらは私とBに何があったのか全く知らない奴らだったからだ。

徒党を組まないよう立ち回ったつもりがそいつらは私を徒党を組む理由として利用したのだ。

こうして大事になったいじめ問題に当然私はいじめの中心人物として担任に呼び出され、説明を求められた。

私は虐められた過去と計画をすべて洗いざらい吐き出したが、担任は私の過去はどうでもいいと怒鳴りつけBへの謝罪だけ求めた。

私はそれを承諾し、B宅で土下座の謝罪をした。

いじめ集団は何事もなかったかのように解散していた。


これが報復の結果だった。

無駄な時間だった。

いじめるのもいじめられるのも人生にとって何の価値もない無駄な時間で、分かったのは自分にはゴミや埃ほども価値もない人間であることだけだ。


さて、この経験から私の「いじめをしてはいけない」答えが先ほど述べた「いじめた結果自分に起こる事に文句も言い訳も報復もしないのならば好きにすればいい」である。

これを伝えて止めないなら何を言っても無駄で、伝える側にも説得力が皆無なのでやはり無駄だろう。


もし、今虐められている事を苦にしている人が居るのならば雑音として聞いてほしい。

虐めてくるやつはどうにもできない、諦めて自分のために時間を使おう。

勉学に励むのもいい、スポーツや格闘技を始めるのもいい、前向きになれる趣味を見つけるのも有意義だ。だけど虐められた事を悩む時間は無駄で無価値だ、孤独な努力になるだろうが辛くて苦しくてもあなたを嘲笑うものはいない。


人を虐めて自尊心を保つ愚か者へ

貶めるのは楽しい、馬鹿にするのは楽しい、劣っていると決めつけるのは楽しい、そんな錯覚に捕らわれ続けていてくれ、誰か一人が考えを改めたところで誰も喜ばないし得しない、虐めて悦に浸ってる間はただうるさいだけの無能なのだからその程度の人間であり続けていれば、周りの人間も御し易くて助かるだろう。


人を虐め貶めて自尊心を保つのは一番手っ取り早くて簡単だけど、その程度のプライドは毒にも薬にもならないから守ってても無駄、まあ簡単な事にも気付けないからこそ安くて汚いプライドを守る愚か者なのだ。

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