おかえりがあるから
風呂に入っていたら、最近調子のりっぺなどこぞの輩が、窓越しにオラオラしてきたので、何を言っているかも聞かずに「ハウス、ハウス!」と命じたら大人しく帰って行った。
髪を乾かした後で、窓を開け、「偉いね~、ハウス出来たね~、かちこいね~」と大きな声で褒めておいた。犬を。
こんな私にも味方はいて、その方々は好きなようにおやんなさい、と私を自由にさせてくれる。
ありがたいこと。
今日も、神社に参り、掃き掃除をしてきた。
暇人極に至る。
ついに私もレレレのおじさんと化したのだ。
そうなるともう世界の見え方が違う。
ぐるっと一回転する。社は高くそびえ、太陽が僕らを呼んだ。
るるるーるる~、夏の~日~よ~、なんてな。
私の文体を「ぶりっこ、ぶりっこ!」とうるさい女がいるのだが、こいつはどうかしてんのだろうか。
気に入らなきゃ読まなきゃいい。太宰を追求した三島由紀夫か。読んだことあるか?と聞いたら意地になって読みそうで怖い。
とにかく世の中そんな単純な奴ほど出世していて悲しい。
何故に我々の様な少数派の頭脳派が苦労して、奴らは上手い事波に乗るのだ怒。
解せん!とにかく解せん。
まあまあお爺さん、お茶でも飲みなさいな、ああありがとよ婆さん、と心の中の夫婦が住まう家は二階建ての六畳間が居間になっており、夫婦は日向の中ズズーッと茶を飲んで、せんべいを肴に話をしている。のんびりとした風景だ。
この風景に入るのは、きっとうちの父と母だ。そうであらなくてはいけない。
だから私は彼らにお金を渡し、自分は着たきり雀でいる。
ところで最近、従姉妹よ、部屋入ったな?
茶髪の髪が落ちてましたよ。どうする?どうもしないけども。
人の部屋に無断で入る悪趣味さは私には無い。
どういう教育受けたらそんな真似出来るんだか笑。神経疑うわ。
安心して良い、あのノートは所詮偽物だ。
本物は、ちゃんと隠してある。必死で探すことだね。
金が絡むと人は豹変する。
では出かけて来るよ婆さん、と出かけた爺さんは目に鬼を宿し、部下の待っていた黒いなんかの外車に乗って、敵に会いに都会へと消えた。
待ってますわ、お爺さん。
お婆さんは美味しいご飯を作り、ぽちや、お爺さんは遅いわねえ、と犬を撫でながら嘆息する。
私の脳内今こんな感じ。
おかえりがあるから頑張れる。
何処にいても、おかえりなさい。
ただいまって言って欲しい。
ただ一人のあなたに、ただいまとおかえりを。
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