ソウル・シャウト・ジェネレーション

破魔 恭行

プロローグ

プロローグ【1】 死闘の幕開け

 刃の動きに合わせて闇色のオーラが軌跡を描く。奴を見据えたまま刀を構える。

「ふん……」

 奴の周囲に四つの刃物が宿り、虚空に漂う。そして――

「さあ――次はお前の番だ……!」

 振るわれた両腕の動きに合わせ一斉にそれが動く。左右から同時に二つの刃が殺到するが――

「はっ!」

 刀を左から右へと一閃。黒い軌跡をくうに残しつつ、切先は左、右と二つの刃を弾き飛ばす! そのまま刀を振り抜き、身体を右に回転させて背後へと反転――残る二つの標的へと向き直る。それは既に左斜め上と右斜め下から迫っていた。

 咄嗟に円を描くように刀を振るう――刀は軌跡を残しながら、左の刃を打ち上げ、次に右下の刃を撃ち落とす!

「……なっ!?」

 思わぬ展開に奴は驚愕の声を上げる。

 その隙に円を描いた刃を流れるように鞘へと納め――一呼吸後に、右手を抜き放つ!

 漆黒の切先から黒い閃光が疾る。それは鮮血と共に奴の顔に傷を刻みこんだ――

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