夢のような時間。ー6ー


「か、和樹・・・もう勘弁してください。私、おかしくなりそう」


私は真っ赤になる顔を手で隠し、言う。


「えー?透子さんを困らせるの楽しいのに」


「もう!意地悪すぎ!」


「まあ、この辺にしておきますよ。このままだと俺、最後までやりかねないし」


「さ、最後までって!?」


「ふふっ。でも、透子さん好きでしょ?俺とキスするの」


「は、恥ずかしい事を言わせないで!和樹」


やっぱり振り回されまくりだなぁ、この子には。


「あ、そうだ。土曜日、空いてます?透子さん」


「土曜日?」


「はい、お家デートです。俺んちで」


「い、家に!?」


「そんな警戒しないでくださいよ。家族に会って欲しいんです。透子さんの話したら会わせろうるさくって」


「か、家族に・・・」


「そんな緊張しないで大丈夫ですよ。優しい人達だから」


「あ、会いたい!今、君がどんな家族と一緒に住んでるか知りたいです」


「はい」


「良かった。付き合ってまだ間もないのに家族に会えって早すぎるかなぁって心配していたから」


「そんな事!私は嬉しいよ」


「まあ、俺が彼氏になったからには透子さんを一生離す気は無いですけど」


「え?」


それって遠回しに・・・


なんか、幸せすぎて夢を見ているみたい。


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