気付いてしまった。ー14ー


「透子、次はどこ行く?」


「り、立夏!」


洋食店を出ると、私は勇気を出した。


「透子?」


「話があるの」


私は大好きだった人を傷付ける。


「透子?どうしたんだよ?」


私達は公園へ。


立夏と私はベンチに座る。


「立夏、ごめんなさい!!」


私は立夏に頭を下げる。


「え?」


「私、立夏がずっと好きだった。でも、もう立夏を選べない・・・。」


「透子・・・」


「ごめん・・・」


「あいつが好きなのか?透子」


「うん・・・」


「そっか。俺、バカだな。タイミング悪すぎたんだな。ずっと我慢して。もし、もし俺が透子があいつに出会う前に告白してたら違ったんだよな」


「・・・うん」


「そんなに好きか?」


「うん。自分でもびっくりしてる」


「そっか。もうだめなんだな」


「立夏・・・」


「行けよっ!別の奴想ってる奴なんかとデートなんてしてられねぇよ」


「ごめんなさいっ!」


私は公園を出て行く。


ごめん、ごめんなさい、立夏。


私、立夏がずっと好きだった。


でも、もう遅かった。


ごめんなさい・・・。


私は泣きながら家に向かった。


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