その後輩、小悪魔ですよ。ー3ー
「合コン?透子ちゃんが?」
「う、うん。ユキちゃんの彼氏の友達集めてさ。ユリやマキもいるらしい」
私はグラウンドへ移動する間、愛未に合コンの話をした。
「楽しそう!いいなぁ!」
「こら、立夏が泣くぞ?」
「あはは。彼氏、できたら良いね!愛未、ダブルデートしてみたいんだ!」
「そう・・・だね」
次の授業は体育だ。
「あれ、グラウンドに一年生がいるね」
「本当だ」
やっぱり幼いよね、一年生って。
こないだまで中学生だったし。
恋愛対象に見られるのかなぁ。
一年生達はサッカーをしている。
だけど
「あの茶髪の子・・・」
「ああ、藤宮くんでしょ?マリ達が話してたなぁ。めちゃくちゃかっこいい一年生だって。あ、あと立夏くんも話してた」
「立夏が?」
「めちゃくちゃ頭良いからね、生徒会誘ったら断られたって」
「へぇ。生徒会面倒くさいからかな」
私は一人の男子を見つめる。
一年生達の中で一番背が高く、美形だ。
赤っぽい茶髪をワックスではねさせ、瞳は大きく、甘い顔立ちをしている。
わんこっぽい!
私が見ていると、彼はパスを受け、ディフェンスに屈する事もなく、すんなりとシュートを決めた。
「ナイッシュー!藤宮!」
立夏以外にもいるんだなぁ、ああいう少女漫画に出てきそうな頭が良くてスポーツ万能なイケメンが。
すると
彼と目が合った。
あ・・・
「透子ちゃん、ユキちゃんだよー!」
「あ、うん!」
私は愛未とユキちゃんの元へ向かった。
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