【威圧】
「はのんちゃんのも~、わたしが選んであげるね~!」
「あっ!」
それを見た羽音は、小さな悲鳴を上げた。
「あたしはまだ着るって言って・・・・・・」
そして、慌てて姉の行動を止めようとする。だが……、
「羽音ちゃん?」
背中から聞こえてきた押し殺すような声に、言葉を遮られる。
振り向くと、琴美が微笑んでいた。しかし、笑顔が怖い。まるで威圧するような笑みで、羽音に迫ってくる。背後には、どす黒いオーラーが燃えさかる炎のように立ち昇っていた。
「一人だけ逃げるのは、ずるいよ?」
「・・・・・・・」
こうなると、羽音も覚悟を決めるしかなかった。
「わかった・・・・・・付き合うよ」
「ありがとう、羽音ちゃん」
仕方ないという仕草で頷く羽音を見て、安心したように柔らかな笑みを浮かべる琴美だった。
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