モノトーンの幻想

 心の中のキカガクモヨウ

 ふしぎな形に折り重なって

 キラキラ無機質に光ってる


 トライアングル転がって落ちていく

 モールス信号の追いつかない世界で

 矛盾の波紋だけ広がっていく


 それは透明で何もない世界

 針のスキマもないくらい完璧で

 例えるならば、そう 水晶の月


 言葉が文字に変わりディスクに記録されるように

 宇宙のスベテを記した見えない書物が

 ほら、今日も聞こえない声で囁いているよ


 世界のキロク

 宇宙のキロク

 私のキロク


 何もかもがきちんと整理された実験室 

 無菌状態のこの部屋で

 僕ら一人ぼっちで遊んでいるよ


 どこまで行っても辿り着けない遠い空

 夢の中まで追いかけた大事な何か


 もう思い出せない

 もう思い出す必要もない

 永遠は閉じられた扉の中で安らかに眠る

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