静寂の海

 深い深いまどろみの海

 目覚めれば波紋が広がっていく

 目覚めて見る夢


 深く暗い海の底へ

 沈んでいく 何もせずに

 心地良い音楽が導いていく


 目を閉じているのに広がるイメージは蒼

 どこまでもまっすぐで純粋な蒼

 体中が蒼く滲んでいく


 魂は縛られていく

 引力とも言える何かに

 広がる波紋の中心点に


 どこからか歌う声がする

 それは喜びのうた

 それは滅びのうた

 静かに静かに染み込んでいく


 心の奥にまで波紋は広がって

 天のひとしずくがまた世界を揺らす

 ゆらゆら光のゆらめきを幻のように眺めてる


 つかめない光全身に浴びて

 浅瀬に辿り着いた傷だらけの魂

 見上げれば海の底みたいな蒼


 潮風がゆっくり歯車を廻す

 白い光が辺りに降り注いでいる

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