恋から… 逃げきるのは大変⁉︎

サチヤ

第1話 どうして異世界に…

はあー 喉が渇いた… せっかく、いい夢を見てたのになぁ…

夢だけど、皇子さまカッコよかったなぁ…

冷蔵庫に何かあったかな…

私はコップにお茶を注ぎ一気に飲み干した。

さてと、夢の続き見れるかなぁ…

まだ夜中だし、もう一度寝よう…

『ユリナ、ユリナ俺のユリナ… 』誰かが呼んでる…

あー よく寝た…

私が、皇子さまに見初められるなんて、現実にはありえないもんね…

あっ! でも、好きな人が私の皇子さまよね‼︎

そうよ‼︎ 私にも素敵な皇子さまが… きっと現れるはず!!

高校生活で、ハンサム… いや、カッコいい人と恋をするんだわ…

頑張れ私!! 素敵な彼氏をゲットするわよ!!

由里奈は、グッと手を握った。

「由里奈!! 何騒いでるの⁉︎ 早くご飯にしないと遅刻するわよ!!」

ああ… もう!! せっかくいい気分でいたのに… 台無しだわ。

ご飯を食べたし、身支度ヨシ!!

さあ、私の皇子さまを見つけに、いざ学校へ…

行ってきまーす。

さっきの夢!いい夢だったなぁ…あんな人が彼氏だったらなぁ…

まあ、夢は夢ね私は現実に彼氏を探しますか…

「おはよう花音! 今日もいい天気ね」

「おはよう由里奈! ねえねえ、今日、帰りにカフェに行かない⁉︎」

「いいね!! 行こう!! どこにしようかなぁ… 放課後が楽しみ!! 」

今日の授業は、何事もなく終えた。

はあー! 終わった…

「花音⁉︎ 今日はどこにする⁉︎」

「駅前の新しくできたカフェに行きたいなぁ…」

「ここ、ルートルって名前なんだって!!」

「オシャレな店ね!」

メニューは、何かな… わあー いっぱいある!!

「私は、ケーキにコーヒーにしよう… 花音は、決まった⁉︎」

「私も、同じかなぁ」

ケーキとコーヒーをオーダーして、待ってる間、色んな話をした。

テーブルに、届いた時には、二人は恋バナで盛り上がっていた。

楽しいオヤツタイムが終わり、次はショッピングに行くことにした。

花音と一緒に洋服を選んで、試着室に入ったら… 鏡に花畑が映っていた。

変わった仕掛けだと思い、鏡に戻すためのスイッチを探して、鏡を触った。

花音⁉︎ 変わった鏡なの、見て見てと呼び、花音がカーテンから顔を出した時だった。

いきなり、私は鏡に吸い込まれた。

助けて!! 私は花音に手を伸ばした‼︎ だけど、あともう少しのところで、手を掴む事ができず完全に吸い込まれてしまった。

鏡の向こうには、由里奈!! と、叫んでいる花音が見える。

花音の声も、勿論私の声もお互いに聞こえない。

私が吸い込まれた鏡が歪んで小さくなってきた。

私は、必死に広げようとしたが、そこには、もう鏡の穴は無く。

花音の姿は見えず… ただ、綺麗な花畑が見えるだけだった。

私は、どこへ来たんだろう⁉︎

私は辺りを見回して、人がいないか探した。

由里奈が人を探している時、花音の記憶の中から、由里奈の事が消えてしまった事を由里奈は知らない。


由里奈は人を探し、歩いていると、洋風な町が沢山見えてきた。

ここは、日本ではない事は確かよね…

怖いけど、誰かに話しを聞かなくちゃ、どうにもならないわ…

どうか、優しい人に出会えますように…

あっ! 人がいる‼︎ ここが何処だか聞かなくちゃ‼︎

勇気を出して、若い男性に声を掛けてみた。

「すみません、ここはなんという町ですか⁉︎」

男性は振り向き返事をした。

「ここはシュブールという町だよ」

と、彼は言った。

わあ… カッコいい…

シュブール知らない町だわ…

やっぱり、私は、異世界に来てしまったんだわ…









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